22年→2023年へ@きのこ~BLGの活動報告
認知症の人と「ともに生きる拠点づくり」を進める100BLGは、同じ思いを持つ全国各地の事業所とともに「学び合いのプラットフォーム」となるネットワークをつくっています。各事業所は、それぞれの土地柄や文化に合わせたかたちで運営されています。今回は、岡山県井原市にあるBLGきのこ(在宅複合施設「西部いこいの里」)からの報告です。
皆さん、こんにちは。BLGきのこの川崎です。本年もよろしくお願い致します。
昨年も、一年を通して農福連携で地域とのつながりを持つことができました。
秋口から年末にかけては農家さんよりニンニクの皮むきの依頼がありました。
その謝礼の使い道についてメンバーさんと話をすると、
「ワシはお金はいらんからみんなでええことに使ってくれ」
「一人ずつに分けるより、みんなで楽しいことに使ったほうがいいでしょう」
とのこと。
時は12月。街はクリスマスムードでにぎやかになっていました。
以前、BLGきのこがある井原市の歴史本をみていたとき、当時の駄菓子屋の写真を見て昔話に花が咲いたことがありました。
そこで「クリスマスも近いから、メンバー皆がもらえるプレゼントとして、駄菓子屋にお菓子を買いに行こう」と、クリスマスプレゼント買い出し週間を設けることになりました。
買い出し当日。
「今日は風邪でもひいて買いに行かれんなったらいけんからお風呂はやめとく」
「こんなところに駄菓子屋があったんやな~知らんかった」
「懐かしい感じやな~、子どもの頃ぶり!!」
「孫に買ってあげたいけど、どれが好きかよー分からん」
など、それぞれの思いが昔懐かしの雰囲気と混ざり合い、普段の1.5倍は興奮気味のメンバーさんたち。
駄菓子屋の優しい店主さんは、毎日日替わりでやって来るメンバーさんと雑談をしたり、一緒に駄菓子を選んでくださったりしました。
そのうちメンバーさんの誰かが「ここで働かせてください!!」と言い出すのではないかと思うほど、心地のいい時間でした。
「今日だけじゃなくてまた行けたらいいな」
「寒いけど外に出るのもいいわ」
と、メンバーさんからも好評でした。
100BLGの仲間の中には、活動の一つとして駄菓子屋を運営しているところがあります。
もしかして、BLGきのこも、今度は仕入れのために通うことになるかも…?なんて予感もあったり、なかったり。そんなにぎやかな一年の締めくくりとなりました。
BLGきのことして活動を始め、早いもので3年目に突入しました。
「自分に出来ることがあるなら」「誰かの役に立ちたい」というメンバーさんの思いから始まり、まずは施設の中でできることはないだろうかと模索した3年前。
そこから少しずつ地域とつながる価値や視点を学ぶ中で、新たな思いを持つメンバーさんと出会いながら、ゆっくりとですがBLGきのこらしさが見えてくるようにもなりました。
2022年、出会いがあれば別れもあるように、道半ばで違うサービスへ移行するメンバーさんもいました。
「今日はいつもよりメンバーが少ないな~」
「最近、あのおじさんは?」
「今日は男性ばかりで女性がおらんが~」
など、メンバーさん同士でも感じることが様々にある印象を強く受けました。
2023年も初心を忘れず、BLGきのこらしさに磨きをかけながら、メンバーさんに頼りまくっていきたいと思う今日この頃です。
最後に、新年の書き初めで素敵な言葉をいただいたのでお披露目します。
2023年のいいスタートがきれそうです。ありがとうございました。