みはる農園初収穫!!@仙台~BLGの活動報告
認知症の人と「ともに生きる拠点づくり」を進める100BLGは、同じ思いを持つ全国各地の事業所とともに「学び合いのプラットフォーム」となるネットワークをつくっています。各事業所は、それぞれの土地柄や文化に合わせたかたちで運営されています。今回は、仙台市にあるBLG仙台(医療法人社団清山会 みはるの杜診療所)からの報告です。
BLG仙台の鹿嶋です。今年は全国的に異例の早さで梅雨明け宣言がされ、暑い日が続いております。仙台市宮城野区岡田新浜にある体験農園の1画をお借りし、今年4月よりスタートした「みはる農園」では、野菜の収穫が少しずつ始まりました。今回は初収穫時のエピソードについてご紹介したいと思います。
メンバーさんと畑の活動をする中で
「やっぱり初物は収穫してすぐその場で食べたいね。キュウリなんかはみそでも買ってかぶりつきたい。」
との声があがりました。
そこで、畑に向かう途中でみそを買うことにしました。
「これで準備万端整ったね。でもキュウリが育ってなかったらどうしよう」
と、車内では、期待と不安が入交じっていました。。
畑に着くと立派なキュウリが1本なっていました。
代表してAさんに収穫していただきました。
みはる農園開園後の初収穫ということもあり、メンバーさんからも自然と拍手がわき起こりました。
キュウリの苗を植えた当初は3つ中2つが枯れてしまい、残りも瀕死(ひんし)の状態でした。その苗が育ち、無事に初収穫を迎えることができたからこその感動でした。
収穫後、1本のキュウリをメンバーさん3人と職員1人で4等分し、いよいよ実食!!
Aさんは「やっぱり自分たちで育てたものは違う。うまい」と大絶賛。
Bさんは「まさか、あの枯れかけていた苗から収穫できるとは思わなかったね。採れたてを食べられるのは特権だ」
Cさんは無言のまま手で「OK」サインをされていました。
さらに「ゆっくりかめば大丈夫。採れたてはいいね」と再びOKサインをいただきました。
みはる農園はメンバーさん同士や地域の方と出会える大切な場所になりました。
「この枝豆の種よかったら使ってください」
と、隣の畑の方。
「いやー今日も暑いですね、収穫したらこのキュウリ、枝豆で一杯やりたいね」
とメンバーさん。
畑にはメンバーさんと地域の方との自然な関わりがあります。
認知症や何らかの障がいを理由に地域との関わりが無くなるのではなく、
地域にある支援サービスなどを利用することで、これまで通り地域との関わりをもてることが、メンバーさんの楽しみにもなっていると日々感じます。
私たちも、サービスを利用する人=何もできない人と決めつけるのではなく、
サービスを活用することで、メンバーさんの暮らしがどのように広がっていくのかについて、一緒に考えていくことが大切なのだと学ばせていただいております。
「人と人とのつながり・人と街とのつながり・人と自然とのつながり」を共有し、大切にしながら、メンバーさんが活躍できるように応援していきたいと思っています。