新鮮市場での販売に向けてたけのこ掘り@みとよ~BLGの活動報告~
認知症の人と「ともに生きる拠点づくり」を進める100BLGは、同じ思いを持つ全国各地の事業所とともに「学び合いのプラットフォーム」となるネットワークをつくっています。各事業所は、それぞれの土地柄や文化に合わせたかたちで運営されています。今回は、香川県三豊市にある「BLGみとよ」からの報告です。
BLGみとよの村上です。
BLGみとよでは、活動の一つに農作業があります。
そうしたことから、昨年度より、県立高校の農業科の学生さんとのつながり作りを行ってきました。
メンバーさんと学生が共にできる活動を考えていく中で、先生より「高校で月に1~2回行っている新鮮市場での野菜販売を一緒にしてみませんか?」と提案していただき、今年度から実施できるようにメンバーさんと準備を進めてきました。
2月にメンバーさんと実際に販売する場所を見に行き、「販売する野菜は何がいいのか」「どこで売ったらいいのか」をメンバーさんを交えて学校の先生と話し合いを行いました。
4月入り、1度販売することが決定しました。
そこで何を売るかをメンバーさんと話しました。
畑にあった冬野菜も終わり、夏に向けて地ごしらえをしている最中だったので、出せる野菜が少ないことに気が付きました。
すると、あるメンバーさんから「ウチの山にあるたけのこを出してみんか?」と提案がありました。
BLGみとよのある、三豊市高瀬町麻地区では、昔、缶詰工場があり、いたるところでたけのこ栽培を行っていた歴史がありました。たけのこの時期が来ると収穫したたけのこをそこの缶詰工場に出荷していたそうです。
メンバーさん数人から「昔はたけのこをよぉけ掘った。」「たけのこほどえらい(しんどい)もんはないで」「ウチ(私の家)やたけのこだけで3反と4反(の広さ)と・・・」と話も盛り上がり、実際に掘りに行かせてもらうことになりました。
竹林につくと、スタッフが想像していたよりも急な斜面でびっくり!
「これは(下手に)入っていったらけがしてしまう」と応援をしてくれることになったメンバーさん。
それとは逆に、普段ちょっと歩くと「あ~しんど、腰が痛いわ~」と息の切れるメンバーさんがするすると山の中に入っていき「私も山の子やけんな、歩き慣れとる!」と、いつもとは違う一面が見られる場面もありました。
初めてたけのこを掘るスタッフを見て、
「ここにたけのこがあるで!」
「根元をたけのこ掘りで突くんや」
「あぁ~中切りになってしまった」
「これでは売れんで~、もっとしっかりと掘らな~」
と、たくさんの先生(メンバーさん)に見守られながらやっとの思いで1本たけのこを掘っていると、たけのこ山の持ち主のメンバーさんは5本も6本もたけのこを掘っていてこれまたびっくり!
「コツがあるんじょ」と教えてくれましたが、その日は全くそのコツをつかむことが出来ないままたけのこ掘りは終わりました。
掘って帰ったたけのこは応援してくれていたメンバーさんが根元を整え、「へんば(不平等)になったらいかんから、重さで小分けにしよう」と重さを量りながら袋に詰めて、商品としてだせるように準備をしてくださいました。
メンバーさんそれぞれが得意なこと、やりたいこと、思いを言え、一つの活動に取り組むことが出来る、そんなBLGみとよの日常の一コマでした。