「退屈」は広大なスクリーン 大作見放題の制作し放題の男 その名もタカオ
アルツハイマー型認知症のタカオさん。スケッチされたその不思議な世界観を、間学(あいだ・がく)さんがコレクションしています。日本のみならず、海外の人の注目も集めている作品の数々。タカオさんのガイドつきで紹介します。ようこそ、タカオ美術館へ。
- 作品名:退屈のカギ
- 知っての通り、退屈は退屈を生むんじゃ。更なる退屈、新たな退屈、そして大いなる退屈。そうそう、ちょうど今その「退屈の達人」について書かれた本を読んでいたところでな。退屈という名の広大な心のスクリーンに、思うがまま映像を映し出せる男の話じゃよ。記憶の断片をつなぎ合わせ、また時には想像の中にしか存在しない、実際には見たこともない映像だって自在に挿入することだって簡単に出来るらしいんじゃ。時にサスペンス、時にスペクタクル、時にロマンチックな自分専用のストーリーを構築できるんじゃ。“ネトフリ”なんかに頼らんでも毎回毎回それは素晴らしい映画を、それもバーチャルで堪能できるってことじゃよ。
次回:新種発見!求愛ダンス、ブルーの鉄仮面、孔雀のような…わしが名付けるの?
前回:タンゴやサルサで旅行気分 時空も国境も超えて、儀式にトリップ?