「たいしたことじゃないんだけど」その先が本心 心を開くお隣さんへ
《介護士でマンガ家の、高橋恵子さんの絵とことば。じんわり、あなたの心を温めます。》

頼りにしてる先生に、気にしすぎのおばあさん、なんて疎まれたくないから黙っていよう。

ケアマネさん、介護士さん、民生委員さん。素人の私があれこれ口出しするよりも、皆さんに任せた方がいいだろう。

この続きは、あなたに聞いてほしくて。
介護サービスを使うようになると、ケアマネジャーをはじめ、福祉の専門家と話す機会ができるので、安心です。
けれど真面目な方ほど「素人の自分より、専門家の意見を優先しよう」という思考になりがちです。
そうして、ご自身が感じていることを、悪気なく抑えてしまうのです。
そこにこそ、日々をより快適にするヒントが隠れているかもしれないのに……。
よく私は「介護や認知症に詳しくないから、当事者とは関われない」という話を、友人知人から聞きます。
けれど、当事者の悩みの多くは、日常に関することなので、専門性はなくとも、その思いには耳を傾けることができます。
自分の日常に近くて、気軽に話せる、お隣さん。
当事者の柔らかい気持ちを引き出せるのは、むしろそんな、お隣さんなのかもしれません。
《高橋恵子さんの体験をもとにした作品ですが、個人情報への配慮から、登場人物の名前などは変えてあります。》
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