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欽筆~どこまで書くの!

いつでも人気者の欽ちゃんオススメ、人生が開けるお返事はコレ 欽筆3

欽ちゃんこと萩本欽一さんが、自ら考えた格言や生き方のコツを筆でしたためます。何時間も、ときには何日もかけて書き上げるという味わい深く温かい欽ちゃん直筆の書を、短いインタビューと合わせてお届けします。

萩本欽一さんの毛筆による作品「欽ちゃんの言葉」

お返事の変 五才の子「ウン」 中学生「ハイ」 大人になると「あァ」

子どもの頃、母親に「お使いに行ってくれる?」って頼まれて「ウン!」って叫んだら、本当に嬉しそうにニッコリ笑ってくれたの。近所の大きな木がある家に「おばちゃん、蝉採らせてください!」って入って行ったときも「坊や元気いいわね、ジュース飲んでく?」「ウン!」って返事すると、おばちゃんがものすごい笑顔になったのね。だから「ウン!」っていうのは「かわいい」の象徴だったの。
それが学校に行くようになったら「ハイって言いなさい」と教えられて、全然感情が乗らなくなった。しかもふと気がついたら、年をとってからは「あァ」って言ってるのよ。生意気だよね。
「おじいちゃん、お使いに行って?」って言われて「ウン!」って叫ぶおじいちゃんがいたら最高だと思わない? ただお使いに行くだけじゃなくて、喜んで行くっていう感じがしない? 「あァ」だと行きたくないのに行くっていう感じがしない? 
ただこれもね、「ウン!」って言うだけじゃだめよ? 首を上から下に動かして「ウン!」って元気よく言わないと。「お茶もう一杯欲しいの?」って聞かれて、「ウン!」って言うと「ありがとう」って聞こえない? その点「あァ」は「うるせえな」に聞こえちゃう時があるから誤解を招く。60年過ぎたあたりから特に気を付けたいよね、態度が横柄になるから。
人生が開けないなあと思っている人は、「ウン!」を使ってみてよ。何かが変わるかもしれないよ。

「『お茶もう一杯欲しいの?』って聞かれたら、『ウン!』」
「『お茶もう一杯欲しいの?』って聞かれたら、『ウン!』」

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