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介護施設で、あるある探検隊♪

今日のランチ「はほは、ひふ」なんだそれ?あるある探検隊の活動報告17

「あるある探検隊」のリズムネタで一世風靡したお笑いコンビ・レギュラーの松本くんと西川くんは、いま介護施設をまわっています。テレビや劇場の一般客相手と違って、施設の利用者さんたちを笑顔にするのは、やっぱり難しい! そんな2人が見つけた、今日の介護現場の“あるある”は――。

レギュラーと介護施設のみなさん
写真は毎回、レギュラー公式マネジャーがスマホで撮影した「渾身」の1枚です!

介護イベントの参加者に、レギュラーオリジナルの介護レクリエーションを体験してもらうことがある。定番の出し物は、これまでも何度か紹介した「満腹アヒルの大冒険」だ。唇を指でアヒルのように引っ張りながら、食べ物の名前を言ってもらい、それを当てるゲームである。

介護施設での介護レクリエーションと違い、イベントにはさまざまな人たちが参加する。大人もいれば、子どももいる。介護が必要な高齢者も、介護施設のスタッフもいる。そんな場で、盛り上がりのカギを握るのは、決まって子どもたちだ。
たとえば、こんな調子。

松本くん「お昼に食べたメニューはなんですか?」
子ども「(両手で唇を引っ張って)はほは(さかな)」
松本くん「魚ですか。うーんと、それはメニューじゃなくて食材ですね……。じゃあ次の人。お昼に食べたメニューは?」
子ども「ひふ(肉)」
松本くん「ん? 肉? 料理のメニューですよー」

まるで台本でもあったかのようなやりとりに、爆笑に包まれる会場。
介護施設での介護レクリエーションでも、利用者の家族の子どもを見つけたら、ステージ近くに呼んで、勝手に盛り上げのサポート役に任命! それが“勝利の方程式”なんだとか。

松本くん 介護イベントなどで講演するとき、実際に観客のみなさんに介護レクリエーションの体験をしてもらうことって多いやん。そんなときに、つくづく思うな。お子さんって、介護レクリエーションの宝やろ。

西川くん 「満腹アヒルの大冒険」でも、大人よりずっと積極的に手を挙げて参加してくれるしな。施設で介護レクリエーションをやるときも、家族がお子さんを連れてきて、一緒にゲームで盛り上がる、というのが理想やね。

松本くん で、僕らが帰ったあと、お子さんがその日学んだ介護レクリエーションを、家族でやってくれれば、さらに理想的や。家庭内のレクリエーションにもなって、絆も強まるやろし。

西川くん 子どもたちには毎回、毎回、うならされるよな。こんなこともあったよね。お昼に何を食べたか、「僕にだけこっそり教えて」と聞いてみると、「野菜!」って。またしても食材を言っちゃった(笑)。そこで気を取り直して、「生姜焼きとか、メニューがわかったら教えてくれるかな?」と聞いてみると、今度はそのまんま「生姜焼き!」って。で、会場一同爆笑、みたいな。

松本くん これだけでめっちゃウケるなんて、芸人としてジェラシー感じるくらいや。
子どもだから、やることなすこと奇想天外。こっちも間違えちゃいけないから、事前にこっそり答えを聞くと「カレー」だと言っていたのに、いざ本番になると、なぜか「ハンバーグ」って言ったり。会場から正解が出ているのに、「違う」と言い張ったり。あれ、聞いていたのと違う!て、こっちもオロオロや(笑)。なにをしても愛される、かわいらしいおっちょこちょいキャラは、子どもさんならではやね。

西川くん 思うんやけど、介護施設で介護レクリエーションをやるときは、あらかじめ子どもを招待してみるのがいいんちゃうか。ただ会場で待っているだけじゃ、逸材はそうは揃わないやろ。

松本くん それは名案やな! とにかく介護レクリエーションの場では、なんとか子どもを巻き込むこと。これを忘れてはあかんね。あの日の健康フェアでは、健康の人も車いすの人もいた。そして子どももいて、自然に会場全体が盛り上がった。ほんま、これが理想やと思ったわ。

西川くん 松本くん、それはたしかにアルな!

(編集協力/ Power News 編集部)

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