『老いの歌——新しく生きる時間へ』
なかまぁる編集部
【この作品は…】
「老いたら私はどうなるのでしょう」。誰もが感じる不安です。しかし先例のない超高齢化社会とは、裏を返せば、人類にとって未知で広大な可能性ではないでしょうか。〈私〉を歌う文学である短歌にそのヒントを求め、〈老い〉という新たな生の豊かさを探る1冊です。
【あらすじ】
私たち日本人には、五七五七七のDNAが潜んでいます。石川啄木の作品や、百人一首がいくつになっても頭の隅に残り、万葉の時代からなじみのある調べ。自分の生きてきた道、戦争の悲しい記憶、今の時代や社会への思いや怒り、感慨を三十一文字で語るのが短歌です。老いは極めて個人的にあらわれます。各人の思いや経験が詰まった多くの「老いの歌」を通して、老いについて考えていきます。
【著者は…】
- 小高賢(こだか・けん)
1944年東京生まれ。歌人。慶應義塾大学経済学部卒業。1972年に編集者として、歌人馬場あき子に出会い、作家を始める。78年「かりん」創刊に参加。2014年69歳で逝去。翌年、遺歌集『秋の茱萸坂』で第20回寺山修司短歌賞受賞。
【書籍データ】
- タイトル:『老いの歌——新しく生きる時間へ』
- 著者:小高賢(こだか・けん)
- 判型:新書並製 ・頁数:202頁
- 価格:720円+税
- 発売日:2011年8月19日
- ISBN:978-4004313274
- 発行:岩波書店