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舞台「ペコロスの母に会いに行く」東京公演ご招待【9/19締め切り】

認知症の母が主人公の大人気マンガ『ペコロスの母に会いに行く』。舞台化されて4度目の公演が始まるにあたり、なかまぁる読者を東京公演にご招待します。脚本家が自らまとめたストーリーをご覧ください。

舞台『ペコロスの母に会いに行く』
舞台『ペコロスの母に会いに行く』

【ストーリー】

長崎市内の古びた一軒家。年老いてボケかけた岡野ミツエが、舞い落ちる桜の花びらを眺めている。亡き夫サトルの幻が現れ、ミツエの心は一瞬ときめく。幻が消えると、息子のユウイチが帰ってきた。顔はサトルそっくりだが、父親とは違い見事に禿げている。ユウイチのあだ名はペコロス。スペイン語で意味は小さなタマネギ。ハゲ頭がペコロスに似ているため、その名がついたのだ。やがて友人知人が次々訪ねてきて、遂には孫のマサキまで東京から戻ってきた。どうやらミツエが片っ端から電話したらしい。

マサキが職探しに出かけると、ユウイチはミツエに注意書きの束を見せた。水道の栓は閉める、電気のコードは抜かない、受話器は元に戻す、等々。ボケつつある母を心配してのことだ。知らない人を家に上げるな、お金も払ってはいけない、と念を押し会社へ行くユウイチ。ミツエが一人になると、白アリ駆除の名目で詐欺師の沼田がくる。スズメバチの駆除だと別の詐欺師の有栖川も顔を出す。互いに同業と知った二人は手を組むが、ミツエの天衣無縫な行動に翻弄され右往左往。

勤め先が倒産したユウイチは、タウン誌に漫画の連載を始める。ミツエのボケをネタに描いたのが評判となり、今ではエッセイも執筆するようになっていた。ミツエとは古い付き合いの甚エ門が、大事な話があると訪ねてきた。だが認知症気味の甚エ門は、用件を忘れ帰ってしまう。入れ替わるように甚エ門の息子の嫁がきた。甚エ門は息子夫婦に迷惑かけたくないので、グループホームに入るという。大事な話とは、ミツエに別れを告げることだったのだ。

その夜、ユウイチはミツエに「母ちゃんをホームに入れたりはしない。この家でずっと面倒みる」と約束した。子供の頃の辛い記憶を語るユウイチ。父親のサトルは酔っ払っては大暴れし、ミツエに苦労をかけ続けた。けれどもミツエは、そんな思い出すら忘れていた。ユウイチが原稿を書いていると、庭で月を眺めていたミツエが突然倒れた。ミツエの目には消息不明の幼馴染み、ちえ子の幻が見えていた。倒れたミツエに気づき、ユウイチは慌てて救急車を呼ぶ。

甚エ門の入ったグループホームには、大衆演劇の花形だった男性や歌うのが大好きな女性など、ちょっと風変わりなお年寄りばかりがいた。脳梗塞で倒れたミツエは、車椅子生活を送っていた。ユウイチは悩んだ揚げ句、同じホームの世話になることを決める。ミツエがホームに残るのを嫌がったため、ユウイチは友人のカツラを借りて一芝居打つ。

漫画のネタにするため、ホーム主任の仁美からミツエの生活ぶりを取材するユウイチ。どうやらミツエはホームではなく、病院に入院しているつもりでいるようだ。ユウイチはミツエ宛の古い手紙を預かってきていた。それは幼馴染みのちえ子が書いた手紙だった。ちえ子の過酷な運命を初めて知ったミツエは、あの世にいる彼女に返事を書き始めた。

ホームに詐欺師の沼田と有栖川が慰問にきた。二人はミツエのお陰で改心し、ボランティアとして各地のホームを回っているという。敬老会の相談をされたユウイチは、長崎名物ランタン祭りをホームでやって欲しいと頼む。祭りに連れて行きたいものの、体が弱っているミツエには無理だからだ。人手の問題で話が流れかけた時、入居者の一人が、やるべし!と声を上げる。その勢いに動かされ、入居者全員が敬老会に出演することになる。

いよいよ敬老会の当日。入居者の家族だけでなく、知り合いという知り合いに案内状を出したので、例年になく客が集まっている。敬老会のメインイベントは、お年寄りが主役の演芸会。チャンバラあり昭和歌謡メドレーありと大いに盛り上がる。ハイライトは勿論、ランタン祭り。蛇踊りが練り歩き、手作りの眼鏡橋までが登場する。夫と幼いユウイチの三人で、眼鏡橋からランタン祭りを眺めた幸せな記憶が、ミツエの脳裏に蘇ってくる。

舞台『ペコロスの母に会いに行く』

出演

藤田弓子、田村亮、小林綾子、若林豪、ほか

全国公開スケジュール

9月25日(水) 〜 9月26日(木) : 大田区民プラザ<東京>
9月28日(土) : 武雄市文化会館<佐賀>
9月29日(日) : 玉名市民会館<熊本>
9月30日(月) : 下関市生涯学習プラザ<山口>
10月1日(火) : 上野学園ホール(広島県立文化芸術ホール)<広島>
10月2日(水) : 岡山市民会館<岡山>
10月11日(金) 〜 10月13日(日) : 北京民俗文化宮大劇院<中国>
10月16日(水) : 名古屋市青年文化センターアートピアホール<愛知>
10月22日(火) : 小美玉市小川文化センターアピオス<茨城>

東京公演に、9組18名様をご招待!

東京公演全3回、各回3組2名、合計18名をご招待いたします。
ご希望の公演の回を指定して下記よりご応募ください。

・日時
① 9月25日(水)18時00分開場 18:30開演
② 9月26日(木)12時30分開場 13:00開演
③ 9月26日(木)18時00分開場 18:30開演
・場所 : 大田区民プラザ(東急多摩川線「下丸子駅」下車すぐ)
・応募方法 : 下記応募フォームからご応募ください。当選者には20日までに当選メールをお送りします(当選者ご本人のみ入場可能です)。
 舞台『ペコロスの母に会いに行く』

 ◆東京公演ご招待のお申し込みはこちらをクリック
・締め切り : 9月19日(木)

主催

舞台『ペコロスの母に会いに行く』実行委員会
舞台『ペコロスの母に会いに行く』公式サイト

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この連載について

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