光子さんの夏 花火が咲く空 父とつないだ手 見送った兵隊さん
《介護施設で働く漫画家、高橋恵子さんの絵とことば。じんわり、あなたの心を温めます。》
![光子さんは空を見上げて語る。あの日の空。](http://p.potaufeu.asahi.com/8288-p/picture/17346106/9a8c5b83585c07abe834023eaba0249b.jpg)
認知症の光子さんは、まるで昨日のことのように、それを話す。
![父親と見た、あの日の空を。](http://p.potaufeu.asahi.com/49c9-p/picture/17346107/fc5480d8a858bd7caee758873f911d77.jpg)
戦争が始まる前に、お父様に連れられて見た花火大会。繋いだ手の、ぬくもりのこと。……でもなぜかその話にはいつも、同じ話が続く。
![私たちが忘れても、光子さんは忘れない、空。](http://p.potaufeu.asahi.com/f072-p/picture/17346109/39eced7b26dc61b25ed6ad71c18cd199.jpg)
「空を見ると、見送った優しい兵隊さんたちが浮かぶの」光子さんの空は、あの日のまま。
戦後74年、と言われても、正直なところ、
私にはピンときません。
ただ、実際に戦争を体験された方から当時のお話を伺うと、
平和のありがたみさえ忘れている私でも、
恥ずかしながら響くものがあるのです。
今年もまた、8月6日、8月9日、8月15日と、
日本の夏がやってきました。
《高橋恵子さんの体験をもとにした作品ですが、個人情報への配慮から、登場人物の名前などは変えてあります。》
![](http://p.potaufeu.asahi.com/nakamaaru/img/nakamaaru450_450.gif)