あきさんが突然踊り出したお別れの日。施設を移るのぼるさんは思わず…
《介護施設で働く漫画家、高橋恵子さんの絵とことば。じんわり、あなたの心を温めます。》

陽気でおしゃべりだった、のぼるさん。今では口数も減り、私たちが働くデイサービスから、生活全般をサポートできる施設に移ることになった。

あきさんはお別れに、のぼるさんが昔、仲間の為に作った踊りを披露した。のぼるさんは久しぶりに、大笑いした。

のぼるさんの最後の言葉を、私たちは忘れません。
認知症を深めて「自分らしさ」を忘れてしまったり、表現できなくなることは、
ご本人にとっても、辛いことです。
けれど周りの誰かが、
「その人らしさ」を覚えていれば、
ご本人はどんなに安心されるでしょうか。
あきさんのように「あなたらしさを私は知っています」のアクションは、
ご本人にとって、最高のギフトになります。
《高橋恵子さんの体験をもとにした作品ですが、個人情報への配慮から、登場人物の名前などは変えてあります。》
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