『私が誰かわかりますか』
なかまぁる編集部
【この作品は……】
実体験にもとづく介護・看取りを題材にした小説です。「世間体」と「本音」の間で揺れながら、介護を通して女たちは「老いと死の現実」を目の当たりにしていきます。
【あらすじ】
再婚した桃子を待っていたのは、長男の嫁としてかかわる義父の介護でした。「ホームに入れたら世間がなんと言うかわからない」と夫に言われて桃子は悩みます。介護の押し付け合い、グループホーム入所後のケア、老健施設への移行。しかたなく介護を続ける桃子の前に、必ず世間体が姿を現します。やがて時とともに衰弱してゆく義父の最期を通じて桃子は、人生を終えるのは一大事業なのだと、老いの力強さを肌で感じていきます。
【著者は…】
- 谷川直子(たにがわなおこ)
- 1960年、神戸市生まれ。2012年『おしかくさま』で第四九回文藝賞を受賞。他の著書に、小説『断貧サロン』『四月は少しつめたくて』『世界一ありふれた答え』などがある。
【書籍データ】
- タイトル:私が誰かわかりますか
- 著者:谷川直子(たにがわなおこ)
- 判型:18.8×12.8×1.5cm
- 頁数:232頁
- 価格:1,500円+税
- 発売日:2018年8月7日
- ISBN:978-4-0225-1560-5
- 発行:朝日新聞出版