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嫌いな姑の介護はしたくない 家族の介護は必須?専門家がアドバイス

Q. 不仲で確執のある姑の介護をする気になれません。嫁の義務だとは思っているのですが、逃げ出したいのが本音です(54歳・女性)。

 

A. 夫の親を介護しなければならないという法的な義務はありません。それでも介護をするか否かは、それまでの関係が大きく影響します。姑にいろいろ良くしてもらった人は介護したいと思うでしょうし、逆にぶつかってばかりだった人が介護をしたくないと思うのは自然なこと。介護をしないのは悪いことではないし、周囲が何と言おうと「介護はしません」と押し通してもいいのです。やりたくないのにイヤイヤ介護をしても気持ちよく接するのは難しいものですし、介護される姑もつらい思いをします。お互いにいい結果は生まないのではないでしょうか。

まず、実子である夫や夫の兄弟姉妹で介護ができないか検討すべきですが、難しい場合は介護保険サービスを上手に活用するなど「できるだけあなた自身が介護しなくてもいい方法」を模索してみましょう。

介護保険サービスを受ける人が65歳以上の場合、要介護認定により介護や支援が必要と認定されれば原因を問わず利用できます。40歳以上64歳未満でも医療保険に加入していて、認知症や、決められている「特定疾病」が原因で介護が必要と認定された場合に利用できます。

自宅で過ごす人向けに訪問して行う介護や入浴、リハビリなどのサービスがありますし、出かけるサービスもニーズに合わせて様々なタイプがあります。また、小規模多機能型居宅介護のように、1つの事業所で通い、訪問、宿泊サービスを利用できるタイプもあります。

一方、自宅ではなく、特別養護老人ホームや介護老人保健施設(老健)、といった「施設」で生活しながら受けられるサービスもあります。グループホームのように家庭的な環境のもと、認知症になっても入居者同士が共同で生活できるタイプのサービスもあります。まずは住まいを管轄する地域包括支援センターに相談しましょう。

〈つぎの質問を読む〉若年性認知症ですが就職できますか?

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