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得意な歌を地域のデイサービスで披露@相模原〜BLG相模原の活動報告

歌が得意なメンバーさん
歌が得意なメンバーさん

認知症の人と「ともに生きる拠点づくり」を進める100BLGは、認知症の人と「ともに生きる拠点づくり」を進める100BLGは、同じ思いを持つ全国各地の事業所とともに「学び合いのプラットフォーム」となるネットワークをつくっています。各事業所は、それぞれの土地柄や文化に合わせたかたちで運営されています。今回は、神奈川県相模原市にあるBLG相模原からの報告です。

BLG相模原の伊藤です!
BLG相模原には歌が得意なメンバーさんがいます。ご自宅には賞状やトロフィーがたくさん飾ってあります。歌の大会でとったものだといいます。今でもご自宅近くのグループホームに歌を歌うボランティアにいっているそうです。
そんなメンバーさんのお話です。

BLGでは、みんなでお昼にカラオケに行くことがよくあります。そんな中で、「カラオケではなく、みんなの前で歌を披露したい」という話がもち上がりました。
相模原市には特色のあるデイサービスが色々とあり、その中に「体験型音楽デイサービス Melodies」という事業所があります。そこには、毎日プロのミュージシャンがいます。

音楽の演奏に参加したり、歌を歌ったりと能動的に音楽と関われるほか、施設内では自律神経を整える効果があるとされているBGMが常に流れているため受動的にも音楽に触れられるようになっていて、大人気のデイサービスです。

以前から、このデイサービスの管理者であり、プロのミュージシャンでもあるPAPAS源太さんとは仲良くさせていただいていたこともあり、BLGのメンバーさんが「みんなの前で歌を披露したい」と言っているということを話したところ、「ぜひ、やろう」と言ってくださいました。

懸命に歌詞を確認しながら歌うメンバーさん
懸命に歌詞を確認しながら歌うメンバーさん

昨年11月、何を歌うかの打ち合わせから一緒に行った上で、メンバーさんが皆さんの前で歌を披露しました。BLGの仲間も会場に行きました。ゆっくり歌声に耳を傾ける人、入場の瞬間から動画を撮影する人、様々な形で応援していました。
歌の披露が終わり、本人に感想を聞くと「緊張したけど楽しかった。また歌いたい。今度はもっとハモりたい」と次もやる気満々でした。

その後、ふとした時に「Melodiesは行かないの?」と気にしているようでしたので、そのことをPAPAS源太さんにお伝えすると「じゃあやろう!」とお返事をいただき、12月に早速2回目の機会を作ってくださいました。この日も本人はとても楽しそうでした。

BLGだけではかなえられないメンバーさんの“やりたい”を一緒にかなえてくれる人たちがいることが非常にありがたいと感じたエピソードでした。

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