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相手がいることで発揮される力@みとよ~BLGの活動報告

じゃがいも掘りでの子どもとの交流
じゃがいも掘りでの子どもとの交流

認知症の人と「ともに生きる拠点づくり」を進める100BLGは、同じ思いを持つ全国各地の事業所とともに「学び合いのプラットフォーム」となるネットワークをつくっています。各事業所は、それぞれの土地柄や文化に合わせたかたちで運営されています。今回は、香川県三豊市にあるBLGみとよ(小規模デイサービスセンター「うちん家」)からの報告です。

こんにちは。BLGみとよの村上です。
昨年度(2023年度)より、BLGみとよでは、近隣にあるこども園とのつながりができ、子どもたちとの交流や園での野菜の販売を行っています。
その中で見えたメンバーさんの姿をお伝えできればと思います。

前回のBLGみとよの記事では、こども園で一緒に門松作りを行ったことを報告させていただきましたが、今年の3月には、子どもたちがBLGみとよにやってきて、一緒にじゃがいもの種を畑に植えました。
その時には、メンバーさんが先生となり、
「切ってあるじゃがいもの種は切り口が下になるように植えたらええで」
「植える場所に穴をあけていくから、1個ずつ植えていくんぞ」
と伝えていき、子どもたちと一緒に農作業をしました。

植えた種芋にもみ殻をかける様子
植えた種芋にもみ殻をかける様子

6月の収穫に向けて、じゃがいも畑の管理はBLGみとよのメンバーさんが行っていたのですが、管理を行っていく中で
「こども園の子らが植えたんやったら、よぉけ獲(と)れないかんな!」
「なんぼでも芽を残したら小さい芋しか獲れんから、ある程度のけてやらないかん。子どもらが掘るなら大きいじゃがいもが獲れた方がええじゃろ」
「花は摘んだ方がよぉけ(じゃがいもが)入るぞ」
「これは(じゃがいもの苗が)腹すかせとるけん、肥えやっとかないかんぞ」
と普段以上にメンバーさんのやる気がみられました。

大きなじゃがいもが獲れるように芽の数を調節
大きなじゃがいもが獲れるように芽の数を調節

また、あるメンバーさんは「溝=畝(うね)と畝の間=の草抜くにも地面が硬くなってるから抜けんな…。使ってない耕運機があるから持ってこようか?」と小さい耕運機を持ってきてくれました。

6月の収穫では、子どもたちと一緒にじゃがいも掘りを行ったところ、今までBLGみとよで獲れたことのない量のじゃがいもが掘れました。メンバーさんも子どもたちもとても楽しそうに交流を行っていました。

こども園との交流を重ねていく中で、子どもたちだけではなく先生方にもメンバーさんが活躍する姿を見てもらうことで、地域に出て活動をする意味を少しずつ理解してもらえるようになっています。
園長先生からは「園の手洗い場の蛇口が4つしかなくて、いつも取り合いになるんですが、竹を使って水の出る場所を増やすことはできないでしょうか?」と依頼をいただきました。
作れるかをメンバーさんに聞いたところ、
「できるじゃろ!」ということで竹を使った手洗い場作りが始まりました。
竹だけでは水場で使うと傷むのが早いだろうということで、塩ビのパイプを購入し、それを竹の中に通して穴をあけて作っていきました。
サイズや設置方法を確認するために何度もこども園に赴いて作業をしていると、室内から子どもたちが見学しに来てくれました。それに気づいたメンバーさんもとてもうれしそうに話しかけに行っていました。

水が出る穴をあけて調整中
水が出る穴をあけて調整中

じゃがいも掘りや手洗い場作りを通して、たくさんの子どもたちと交流を行うことができました。
また、交流を行う中で
「子どもらが喜ぶなら」
「子どもらが掘るんやったら」というように、
行う活動の先に相手がいることでいつも以上にはりきるメンバーさんの姿を見ることが出来ました。
「誰かのために」はハタラク活動の中でとても重要な原動力となるなと感じています。

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