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へもでもできるもん

妻がいないと生きていけない巣太郎さん 夫婦愛に訴えたへもの提案

現役のケアマネジャー「へも」の周りでおこる出来事を、本人が描きおこします。
軽い認知症がある鳥野巣太郎さん(83)と妻の玉子さん(82)は仲良し夫婦でした。しかし、同居していた娘の飛美子さんが突然亡くなったことで、玉子さんは精神に異変をきたして入院。巣太郎さんと孫の空男さんは自宅で一緒に暮らすことになったのですが、空男さんは十分に介護をしないばかりか、ヘルパーが自宅に来ることも嫌がります。困った末に、へもが巣太郎さんにショートステイへ行くことを提案すると…。

鳥野さん宅 ショートステイ(お泊まり)を巣太郎さんにすすめるへもだが・・・「お泊まりに行こう・・・」「玉子(妻)はどこに行った? 俺を置いてどこに? 生きているのか?」
あーもう・・・『それは前に説明したんだけど・・・』「玉子はどこ? どこ?」巣太郎さんは認知症
玉子さんが入院した時「玉子さんは今日から少し病院で静養します」「そうか」と説明しましたよ」「うん・・・聞いた気がする」
「玉子がいないと・・・俺は生きていけない。何もできない・・・」夫婦愛 「うん!! そうだよね」これはチャンスかも
「玉子さんは必ず帰ってきます。それまで少しの間お泊まりに行きましょうよ!!」
「巣太郎さんがお泊まりすれば、玉子さんもきっと安心します。玉子さんのためにも!! そう!! 玉子さんのために!!」必死!!
「お泊まりでお風呂に入って、おいしいご飯を食べてゆっくり過ごしましょう!!」
「お風呂・・・おいしいご飯・・・」
「うん・・・お泊まりに行く・・・」「え!?」デイサービス利用を拒否していた人がお泊まりを受けいれた!! マジか!! そんなに、あっさり?

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