ホップがつなぐ地域のチカラ@諏訪〜BLGの活動報告
認知症の人と「ともに生きる拠点づくり」を進める100BLGは、同じ思いを持つ全国各地の事業所とともに「学び合いのプラットフォーム」となるネットワークをつくっています。各事業所は、それぞれの土地柄や文化に合わせたかたちで運営されています。今回は、長野県諏訪市にあるBLG諏訪(小規模多機能型居宅介護 宅老所いぶき)からの報告です。
こんにちは! BLG諏訪の宮﨑です。
今回は、みんなで力を合わせた1つの活動が《オモイをカタチに》へとつながったお話をさせていただきたいと思います。
ホップといえば、皆さんご存じのビールの原料の1つです。
今年、全国各地のBLGで栽培したホップを集めて【世界に1つだけの100BLGビールを作ろう!】というビッグプロジェクトが始まり、BLG諏訪でもチャレンジに参加しました。
見たこともない苗を植え、畑の草取り、水やり、ツルを支える支柱を立てる……。
本当に大変な作業でした。
あれよ、あれよという間に見事! 花が咲き、「毬花」(まりばな)(球花〈きゅうか〉)を収穫することができました。
初めての栽培でしたが、みんなで試行錯誤しながら、とても楽しく育てることができました。
選別をしながら、
「これ何?」「ホップだよ、ビールの原料」
「こんな実になるんだね」「(実から)ハーブの匂いがしていい香りだね」
収穫した毬花を仲間と仕分けしながら、会話も弾み、夢も膨らみます。
「ビールにしたいね!」
予想をはるかに上回る収穫ができたので、全国で集めるホップ以外に、地元諏訪でもビールを作ることができないかと思い、市内の蔵元「麗人酒造」さんに相談をしました。
麗人さんから「初めての試みだが試験酒造ということで私たちも勉強させていただけたら」と快く承諾をいただけたことは、今でも夢のような出来事です。
麗人さんより「ビール醸造の工程でホップを投入するときに見学はいかがですか?」とお声がけをいただき、メンバーさんと一緒に見に行きました。
「めったに入れない場所に入れて、とても貴重だった。長生きするもんだ」
今回のホップ作りを通じての、メンバーさんからの声です。
- (毬花を)むしるときが楽しかった
- ホップの匂いをかぐのは初めて
- 芽キャベツみたいだった
- 出来たビールを飲んでみたい
- このホップがビールになることを初めて知った
- 皆でホップの摘み取りができて良かった。楽しかった
- また来年もやりたい! 生きてたらやりたい……作るから長生きしなきゃ!
みんなで一生懸命育てたホップが大きなつながりをくれました。
初めての試みは緊張や不安もたくさんありますが、地域にはこのようなつながりを望んでくれている、待っていてくれている人たちがたくさんいるのだということを今回改めて学ぶことができました。
来年も、メンバーみんなでやるぞー!