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竹取物語―竹林再生と地域を結ぶ@みとよ~BLGの活動報告

イベントでの販売風景
イベントでの販売風景

認知症の人と「ともに生きる拠点づくり」を進める100BLGは、同じ思いを持つ全国各地の事業所とともに「学び合いのプラットフォーム」となるネットワークをつくっています。各事業所は、それぞれの土地柄や文化に合わせたかたちで運営されています。今回は、香川県三豊市にあるBLGみとよ(小規模デイサービスセンター「うちん家」)からの報告です。

BLGみとよの山口です。

BLGみとよでは、農作業で採れた野菜を高校生と販売したり、学童保育で無人販売したりするなどして、地域とのつながりを大切にしながら活動をしています。
今回、新しく地域の竹林再生事業を行っている方から、仕事の依頼を受けることとなりました。その時の様子をお伝えできればと思います。

BLGみとよのある香川県三豊市では、昔たけのこの栽培が盛んに行われていました。
しかし、時が経つにつれたけのこ栽培を行う方が減り、それに伴って荒れた竹林が多くなっています。
BLGみとよでも、この竹を何かに使えないかと思い、メンバーさんと相談していたのですが、メンバーさんからは
「この辺の竹は孟宗竹やから、食べるにはええけど何か作るには向いてないぞ」
「竹細工とかするなら真竹がええけど、この辺に真竹が生えてないからなぁ~」
と言われ、なかなかいい案が出てきませんでした。

そんな中、地域で竹林再生事業を行っている方が「竹あかり」を作り、イベントなどで展示しているという情報をいただきました。
実際に竹林再生事業の関係者の方とお会いし、何か一緒にできることがないかを相談すると、
「3月11日にイベントを行うので一緒に竹あかりを展示したり、販売したりしませんか?」と言って頂けました。
また、その中で「子どもたちもいっぱい参加してくれるので、バードコール(鳥笛)を作って販売してみてもいいかも」と提案をもらいました。

裏の山で木の枝を探すメンバーさん
裏の山で木の枝を探すメンバーさん

バードコールの作り方を教わり、木の枝が必要となったので、早速、メンバーさんたちとBLGみとよの裏にある山へ、木の枝を探しに行きました。

落ちてある桜の枝を拾ったり、庭に植わってあるケヤキの枝やオリーブの枝をメンバーさんと切り出したりした後、試作品を作ることになりました。

木片に穴をあけ、ボルトをこすり合わせることで鳥の鳴き声のような音がなります
木片に穴をあけ、ボルトをこすり合わせることで鳥の鳴き声のような音がなります

拾った桜の枝ではうまく作ることが出来なかったので、ケヤキとオリーブの枝を使って製作することとなりました。

枝の皮を剝ぐ人、剝いだ物にやすりをかけて整える人、ドリルで開けた穴にボルトを差し込み音が出るように調整する人と、それぞれ分担して作業を行い、一つ一つ完成させていきました。
実際に外で鳴らしてみると、野鳥が反応を返してくれました。
「これは子どもも喜ぶやろな~」
「この木はあんまり音がなりにくいな~」
と発見もありながら、30個ほど作りました。

手で持ちやすいようにやすりで表面を整えます。
手で持ちやすいようにやすりで表面を整えます。

バードコール作りと平行して、竹あかり作りも行いました。

まずは男性メンバーさんと共に、竹の切り出しに行きました。
切り出してきた竹の長さを整え、筒状になった竹の皮を剝ぎました。
「手、けがせんように気ぃつけよ~。竹がたったら(刺さったら)痛いけんの~」
とメンバーさん同士で声を掛け合い、にぎやかに作業が進んでいきました。
女性メンバーさんも加わり、油抜きをした竹の油を拭いたり、皮を剝いだ竹にやすりがけをしたりして、布で磨いていきました。
最後に作ってみたいデザインになるように穴をドリルであけ、中にLFDライトを設置し、完成させました。
ライトを点灯した時、メンバーさんから
「うわぁ~、きれいななぁ」
「家にも欲しいわぁ~」
と声があがりました。

竹筒の表面にやすりをかけています。
竹筒の表面にやすりをかけています。

イベント当日、バードコールを鳴らすと、子どもたちも「それなに~?」と興味を持ち、「デイサービスでおじいちゃん、おばあちゃんが作った、鳥と会話が出来る道具やで~」

と説明をすると、
「面白い!それ欲しい」
と買っていってくれました。

今回は、メンバーさんが実際に販売する場所に立つことはできませんでしたが、
後日、販売した様子を聞いたり、販売で出た売り上げを見たりすると、うれしそうにされていました。
今後も新しく出来たつながりを大切にし、活動を発展させていきたいと思います。

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