入居者自治会@天草~BLGの活動報告
認知症の人と「ともに生きる拠点づくり」を進める100BLGは、同じ思いを持つ全国各地の事業所とともに「学び合いのプラットフォーム」となるネットワークをつくっています。各事業所は、それぞれの土地柄や文化に合わせたかたちで運営されています。今回は、熊本県上天草市にあるBLG天草(高齢者福祉施設「ひかりの園」) からの報告です。
こんにちは、BLGの天草の脇坂です。
BLG天草は、特別養護老人ホーム、地域密着型の特別養護老人ホーム、短期入所生活介護、通所介護、認知症対応型共同生活介護、居宅介護支援事業所が併設された、高齢者福祉施設「ひかりの園」が母体となっています。その「ひかりの園」には、「ひかりの園入居者自治会」があります。
2011年に設立された「ひかりの園入居者自治会」は、施設に入居しても「わしらのことはわしらで決める」をモットーに、入居者である会長を中心として主に園内で自治会コーヒーの販売を行ってきました。
しかし、2020年からの新型コロナウルスの感染対策により、人々が集う活動が度々、制限され、ここ2年間はコーヒー販売なども休止せざるを得ませんでした。この間には、施設内でのクラスターの発生もあり、お年寄りの日常、暮らしを奪ってしまっていると感じてきました。感染対策といってしまえば、しょうがないでしょうが、お年寄りとっては大事な一日一日です。
こうしたことから、コロナ禍から約3年を迎えるのを機に、できないと考えるのではなく、どうしたらできるかという思考へと転換をし、「関わる場」「自主財源を持つ」「働く」という機能をもつ、入居者自治会を再始動させることにしました。
12月23日に自治会コーヒーの販売も再開。感染症の中でもできることを考え、セルフサービスでの販売を実施。予想以上に多くの方が買いに来てくださり、メンバーさんも予定時間を過ぎても販売を続けておられました。
またデイサービスのメンバーさんからおでん用の大根を頂いたこともあり、おでんの販売も実施しました。シンプルなおでんでしたが、夕食にと買いに来られるメンバーさんもおられ多くの方に足を運んでいただきました。
年末には鏡もちを販売。メンバーさんと一緒に地域へ「ウラジロ」(シダ植物で、正月の鏡餅やしめ飾りなどに使われる)をとりに行きました。どれがウラジロかわからない職員、違うものをもっていく姿もあり大笑い。メンバーさんから地域の伝統についても教えて頂いています。
コロナ禍の状況が続いていても、メンバーさんと共に活動についてアイデアを出し合って進めていきたいと思います。