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地域と共に@はちおうじの日常〜BLGの活動報告

なかまぁるは、それぞれの「私」が、自分らしく生き続けていくための情報をお届けします。BLGの連載コラム「地域と共に@はちおうじの日常」です
インターナショナルスクールにて、水槽そうじに向けて打ち合わせ中

認知症の人と「ともに生きる拠点づくり」を進める100BLGは、同じ思いを持つ全国各地の事業所とともに「学び合いのプラットフォーム」となるネットワークをつくっています。各事業所は、それぞれの土地柄や文化に合わせたかたちで運営されています。今回は、DAYS BLG!はちおうじ(以下、BLG!はちおうじ)から報告します。

こんにちは。BLG!はちおうじの谷村です。
私たちの日常についてお届けします。

「こんにちはー!」
「駄菓子を買いに来ましたー!」
朝から玄関で女の子たちの元気な声が響きます。
「おー早いね!春休みだからか!」
「かわいいお客さんだ。」
メンバーさんたちは子どもたちのもとへ。
住宅街に突如現れる「駄菓子屋さん」というピンク色ののぼり
BLG!はちおうじは、子どもたちにとって地域の駄菓子屋さんでもあります。

東京都西部にある八王子市は、多摩地域=東京23区と島嶼(とうしょう)部以外の地域=で最も人口が多く、20以上の大学等がある学園都市でもあります。
以前は織物産業で栄えた地域で、街を歩くといまでも至る所に織物関連の会社が存在します。
そしてなんといっても八王子といえば日本遺産にも認定されている高尾山ですね。
そんな八王子市の中心、JR八王子駅から徒歩15分ほどの住宅街にBLG!はちおうじはあります。

さて、年度の変わり目。
桜の季節は、別れの季節でもあります。
私たちは、八王子市社会福祉協議会が担当している学童保育所に駄菓子を納品しています。
しかし、新年度から、指定管理者の変更の関係で一部の学童保育所で取引が終了してしまうことになりました。
このことをメンバーさんたちに伝えたところ、みんなしみじみ。
「去年の暮れにはサンタクロースの服装をして、子どもさんたちが喜んでいたよね」
「行政の決定だから仕方ないね」
そこで、これまでお世話になったお礼を伝えに行くことになりました。

「こんにちはー!駄菓子屋です」
「あれ、注文はしていなかったはずですが・・・?」
「いや、これまでお世話になったのでごあいさつに・・」
「そうでしたか、こちらこそありがとうございました!」
そんなことで、世間話をしていたところ、たまたま新年度から指定管理者になる企業の担当者が居合わせました。
ここぞとばかりメンバーさんたちは気合を入れて営業します。
「私たちはこれまでこちらの学童さんにお菓子を届けていたんです。」
「他にも、サンタクロースをしたり、紙芝居をしたり。」
その熱意が届いたのか、新担当者の方は
「駄菓子は自前でできるのですが、ぜひみなさんと子どもたちが別の形で関われるようにしたい」
とおっしゃっていただき、新年度に改めて提案に行くことになりました。

昨年末には、メンバーさんたちがサンタやトナカイに扮して学童保育所を訪問
昨年末には、メンバーさんたちがサンタやトナカイに扮して学童保育所を訪問

悲しい別れだけではありません。
春は、出会いの季節でもあります。
ある日、突然電話がかかってきました。
相手は地域の学校の職員さんです。
「実は亀とメダカを飼っているのですが、自分たちだけでは世話ができず、水槽のそうじのお仕事を依頼できないでしょうか?」
さてさてどうしよう。ひとまずメンバーさんに聞いてみることに。
「俺、亀を飼っていたから任せて」
「私も亀を飼っていました」
「メダカの水替えは慎重にしないとだめだよ」
「亀って、かみつく種類かな・・・」
なんと経験豊富なメンバーさんがたくさん。
さっそく学校に向かい、打ち合わせをすることになりました。
学校に伺うと、そこはインターナショナルスクール。
子どもたちは常に英語で会話をしています。
校長先生からも、
「子どもたちに話しかけられたら英語で自己紹介してくださいね!」と言われ、
「英語か、大丈夫かな・・・ちゃんと勉強しておけばよかった、」
「俺はアメリカに行ったことがあるから」
などと驚きながらもなんだか楽しそうなメンバーさんたち。
週1回、水槽そうじに伺うことになりました。

そんなこんなで、私たちBLG!はちおうじでは、認知症となってからも、変わらず地域と共に、地域の中で暮らしていくことを取り組んでいます。
介護されるだけの存在ではなく、共に地域で暮らす仲間として。
いままさに協働の輪が広がっているところです。

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