ブルース・ウィリスさんが患った「失語症」 症状は?どう接すれば?
朝日新聞社
米国の俳優ブルース・ウィリスさん(67)が俳優業を引退する意向を明らかにしたという。「失語症」と診断を受けたことが原因とされるが、どんな病気で、生活にどのような影響があるのか。
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日本失語症協議会などによると、失語症になると、言葉がでてこなくなる。それだけでなく、自分の頭の中ではわかっていても、物の名前が言えなくなったり、間違えて言ったりしてしまうこともある。
重度になると、「はい」「いいえ」の返事ができなくなることもある。
失語症の大半のひとは、理解することの障害もある。
早口で話しかけられて理解できなかったり、別な話題に切り替わったときについていけなかったりする。
失語症になる原因はいろいろだが、脳の中の言語中枢という部分に傷がつくことで起きる。
脳卒中になり、血管が詰まって脳に酸素がいかなくなったり、血管が破れて出血したりした場合。交通事故に遭うなど外傷がもとで起きることもある。
また、認知症になって脳の働きが低下することでも起きる。
(編集委員・辻外記子)朝日新聞デジタル2022年03月31日掲載