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「おうち時間」が長い今のうちに、「ご近所の認知症カフェ」調べませんか

こんにちは!  2分でわかる認知症カフェ動画「コッシーのカフェ散歩」を担当しているコスガ聡一です。今回は僕のもう一つのライフワークと言える、全国の認知症カフェ一覧表づくりについてご案内します。

2016年、僕は自分のために作った「いつか行ってみたい認知症カフェリスト」を、47都道府県ごとの認知症カフェ一覧表に発展させ、ブログ「全国認知症カフェガイドon the WEB」に公開しました。以降、毎年5月から夏にかけて、カフェリストの更新作業を行っています。
リストのデータは、基本的に全て自治体ホームページ(以下「HP」)で収集しています。約1700ある市区町村のHPと47都道府県のHPを、毎年すべて自分の目でチェックするという地道な作業の繰り返しです。

調査の手順は次のように決めています。
(1) 市区町村HPに行き「認知症カフェ」「オレンジカフェ」の語句を検索する
(2) 見つからない場合、ケアパスと広報(市報・区報など)の最新号を見る
(3) 市区町村HPの情報を都道府県HPの情報とつきあわせる
(4) 以上の手順で見つからなかった自治体は「情報が無い」と判断する

朝カフェ「てとりんハウス」(愛知県春日井市)
朝カフェ「てとりんハウス」(愛知県春日井市)

2019年9月に完成した最新のリストには、5487カ所のカフェの情報を収録しました(11月、東京都杉並区の14カフェを追加し5501カ所に)。これは厚生労働省が集計した7023カ所という数字には及びませんが、各自治体がどれだけ熱心に情報発信しているかという指標になるので、異なる価値があると考えています。

カフェリストの情報は、開催日、時間帯、場所といった内容のみですが、それでも全国に多様な取り組みが増えている実態がつかめます。
最近のトレンドは、スターバックス、ローソン、イオン系ショッピングモールが会場となる事例が増えていることです。
今年、スターバックスに関しては、東京都町田市、東京都清瀬市、東京都大和市、新潟県長岡市、愛知県日進市、奈良市、鹿児島市の店舗でカフェが開催されるようになりました。さらに埼玉県熊谷市、岐阜県恵那市などには、デリバリーというかたちでスターバックスの協力を得ているカフェもあります。
ローソンで行われるカフェは、さいたま市、東京都大田区、大阪市平野区、大阪府東大阪市、広島市、広島県福山市にあります。特に、介護事業者と協働展開するケアローソンという店舗は、コンセプト自体にカフェ的機能が盛り込まれているようです。

寺カフェ「香念寺」(東京都葛飾区)
寺カフェ「香念寺」(東京都葛飾区)

イオン系ショッピングモールでは、青森県平川市、埼玉県上里町、大阪府貝塚市、兵庫県淡路市、福岡県中間市、熊本県八代市、宮崎県日向市、鹿児島県姶良市、那覇市の店舗で定期的な認知症カフェが行われています。もともとイオンは店舗が新規オープンする際に全従業員に認知症サポーター養成講座を受講させるなどこの分野に力を入れている企業ですが、そのことがカフェの数からも明らかになっているといえます。
なお、それぞれ同業他社の状況は、タリーズコーヒー(群馬県館林市)、マクドナルド(埼玉県飯能市)、モスバーガー(群馬県高崎市)、セブンイレブン(埼玉県坂戸市)、ファミリーマート(名古屋市港区)、イトーヨーカドー(いわき市)が認知症カフェの会場になっています。

宮城県大崎市、山形県新庄市、茨城県八千代町、富山県舟橋村、愛知県東海市、大阪府河内長野市、大阪府阪南市、大阪府熊取町、福岡県筑後市には公立図書館でのカフェがあります。他に、美術館(金沢市)、博物館(埼玉県入間市)、文学館(岩手県北上市)が会場になっているカフェもあり、さまざまな公共施設で特徴ある活動が行われています。
さらに、神社(4カ所)、寺院(22カ所)、教会(10カ所)など、宗教施設で行われるカフェが増えているのも興味深いところです。宗教関係は行政と独特の距離感があるため、調査に挙がってこないカフェはもっとあるのではないかと思われます。

カフェの開催時間も多様になっています。
今年、17時以降に始まる夜のカフェは全国で26カ所見つかります。また8時30分以前に始まる朝のカフェも10カ所見つけることができます。

夜カフェ「夜の認知症カフェ和心」(広島市)
夜カフェ「夜の認知症カフェ和心」(広島市)

【夜のカフェ】

17:00より 福島県桑折町、群馬県水上町、千葉県我孫子市、東京都練馬区、広島市
17:30より 東京都狛江市、長野県伊那市、神戸市東灘区、広島市安佐南区、広島市安佐北区
18:00より 北海道士別市、埼玉県川越市、神奈川県横須賀市、新潟市、静岡県伊東市、名古屋市中川区、京都府南丹市、兵庫県加西市、奈良県大和高田市、奈良県葛城市、松山市
18:30より 新潟県阿賀野市、高知県大豊町、鹿児島県鹿屋市
19:00より 北海道訓子府町、神戸市東灘区

【朝のカフェ】

7:30より 愛知県春日井市
8:00より 東京都新宿区、名古屋市西区、大阪府羽曳野市
8:30より 名古屋市南区、大阪市西淀川区、大阪市阿倍野区、大阪府堺市南区、兵庫県小野市、松山市

このような多様性こそ、日本の認知症カフェ最大の魅力です。僕たちには行きたいカフェを自ら選択する楽しみがあるのです(もちろん認知症のご本人も)。家から近いカフェ、隣町のカフェ、電車でわざわざ行く遠くのカフェなど、3カ所くらいの常連になれば、さまざまな新しい出会いが広がるはずです。
そのためにはアクセシビリティに配慮された適切な情報提供が大切です。地元で配られるチラシだけでなく、インターネットやSNSも活用して、広いエリア・世代に情報を届けられるよう、各カフェ、自治体とも伝え方を工夫してほしいと思います。

僕が収集した全国の認知症カフェ情報は、2018年から独自の検索機能を備えた『なかまぁる』の認知症カフェ検索コーナーにも提供しています。だれでも使える簡易データベースとして、多くの方に利用していただきたいですね。

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