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家族が担う介護で一番多いのが「洗濯」 ストレスは「回数」ではなく「ニオイ」 回答者の6割強が仕事をしながら在宅介護【あなたを悩ませる「介護の洗濯」アンケート】

ニオイは洗濯する前だけではなく、仕上がり含めて気になる課題です

親や配偶者の介護や生活サポートをしている家族を対象に「あなたを悩ませる『介護の洗濯』アンケート」を実施したところ、家族が担う介護で一番多いのが「洗濯」で、そのストレスの原因は洗濯の「回数」ではなく、尿臭や便臭などの洗濯中や洗濯後に感じる「ニオイ」であることが分かりました。また、回答者の6割強が働きながら在宅介護や生活サポートをする人たちでした。自由回答も読み進めていくと、「介護の洗濯」で苦労している実態が浮かび上がりました。

洗濯する家族や「介護の洗濯」自体のインサイトを読み解く

このアンケートは、朝日新聞社の「project50s」と花王「アタック 消臭ストロングジェル」が共同で実施しました。調査は朝日新聞社が担当し、2023年7月7日~8月20日まで、インターネットを通じて、親や家族の介護や生活サポートをしている配偶者や子どもなどを対象に行い、627人から回答を得ました。そのうち、要介護認定が要介護1~5の人の家族が344人、要支援1~2または要介護認定を受けていない人などの家族が283人でした。

このアンケート報告では、「要介護認定が要介護1~5の人の家族」と「要支援1~2または要介護認定を受けていない人などの家族」を比較しながら、「介護の洗濯」に関する想いやエピソード、工夫などを紹介し、洗濯する家族や「介護の洗濯」自体のインサイトを読み解いていきます。

*注意:このアンケートや報告では、「介護」「介助」に限らず、生活サポート等にまで幅広く質問をしています。一般的な定義「介護=日常生活で支援が必要な方に対して行う、身体介護や生活援助」や「介助=歩行介助や着替え介助、移乗介助など具体的にサポートする行為」に限っていません。

介護といっても、親子で気持ち良く過ごしたい

要介護の家族の生活サポート・介護で一番多いのが「洗濯」

【質問】あなたが、親・配偶者・祖父母・その他の家族の生活サポートや介護をしている内容を教えてください。(複数回答)

高齢社会が進む日本では、厚生労働省の「2022年 国民生活基礎調査」によると、「要介護者等のいる世帯」は、「核家族世帯」が 42.1%で最も多く、次いで「単独世帯」が 30.7%と続き、ともに上昇傾向です。老いに伴い、できないことが増えていくことで周囲のサポートが重要になってきます。このアンケートでは、要介護1~5の人を在宅介護や生活サポートの内容で一番多いのが「洗濯」でした。

在宅介護の3大ストレスは「食事の準備」「洗濯」「通院の付き添い」

【質問】あなたが生活サポートや介護をする際、ストレスに感じていることを教えてください。(複数回答)

「食事の準備」「洗濯」「通院の付き添い」が3大ストレスとして浮かび上がりました。フレイルやサルコペニア、認知機能の低下、買い物難民など、さまざまな要因があります。

「食事の準備」は、準備だけでなく配膳や食事介助、片付けなどを含めると毎日3回一定の時間を費やすためとみられます。

「洗濯」は、他の設問や自由回答によると特にニオイに悩まされていることがよく分かります。生活空間の中で「トイレの失敗」をしてしまい、着替え・掃除・洗濯といったサポートの頻度が増え、つらくなってきているようです。

「通院の付き添い」を選択した人も多くいます。訪問診療をする医療機関が増えてきたとはいえ、利用している人は限られているためだとみられます。

【洗濯やニオイがストレスに感じる理由・エピソード】

・紙パンツを使用してほしいが嫌がるため尿漏れパッドを使用しています。そのため衣類を汚すことが多く、寝具、住居も尿のニオイで充満。(岐阜県・専業主婦主夫・女性)
・ニオイとの戦い。(千葉県・自営業・女性)
・トイレや廊下を排泄物で汚すので掃除が大変。洗濯物や室内のニオイをなんとかしたい。(静岡県・自営業・女性)

「介護の洗濯」のストレスは「ニオイ」が最も多く「回数」ではない

【質問】あなたが、「介護の洗濯」で感じているストレスを教えてください。(複数回答)

ストレスで多いのは「洗濯物のニオイ」で、続いて「洗濯物の汚れの処理」「尿や便で汚れた洗濯物への接触」でした。「時間」や「回数」を上回っているのが特徴です。洗剤、消臭スプレー、芳香剤など生活空間のニオイ対策にかかわる商品が多く出回っていますが、「洗濯物のニオイ」問題が今もなお課題のようです。

【介護の洗濯のエピソードや工夫】

・たまると嫌になるし、汚れも落ちづらくなる気がするので、汚れ物が出たらとにかく速やかに洗う! その都度洗う! 防水シーツや使い捨ての紙のシートを使ったり、マットレスを丸洗いできる物に変えたりして、洗剤も消臭に特化したものを探した。(神奈川県・パートアルバイト・女性)
・ニオイが取れなかったときが最悪で、もう一度洗うのですが……。干すのが嫌になります。(宮城県・会社員・女性)
・とにかく高齢者特有の体臭があらゆるものに毎回ついて対策が大変。(神奈川県・会社員・女性)

軽減してほしいのは「ニオイ」「汚れの処理」「1回の洗濯で終わらないこと」


【質問】あなたが「介護の洗濯」をする際、軽減されるといいと感じていることは何ですか。(複数回答)

1番多かったのが「洗濯するときに洗濯物についている嫌なニオイ(尿臭・体臭・汗臭)」の軽減で、次が「洗濯した後の洗濯物から発生する嫌なニオイ(尿臭・体臭・汗臭)」でした。「つけ置き洗いや洗濯機でも、1回で嫌なニオイや汚れが落ちないこと」と回答する人も多くいました。

何らかの「消臭」をうたった洗剤が店頭にあふれる中で、「介護の洗濯」をしている家族が、介護の洗濯のニオイ対策に効果的な洗剤選びに試行錯誤している状況がうかがえます。

ニオイの除去に「満足」「どちらかといえば満足」は4割にとどまる

【質問】あなたは「介護の洗濯」の際、「ニオイ(体臭、尿臭、汗臭)の除去」について、現在の満足度を5段階で教えてください。(1つ選択)

ニオイの除去について5段階評価で満足度を聞くと、「満足」「どちらかといえば満足」は4割にとどまりました。また、3人に1人が「どちらともいえない」と回答しています。自由回答をみていくと、ニオイの感じ方に個人差があることのほか、慣れ、諦めなどさまざまな要因がありそうです。ニオイ対策の正解を体感できていないことも関係するのかもしれません。

【「大変不満である」「どちらかといえば不満である」を選んだ理由】

・独特のニオイが母の下着をしっかり洗濯しても残っているような気がするから。(京都府・専業主婦主夫
女性)
・予洗いせず一度でニオイがなくなるわけではないので。(岐阜県・専業主婦主夫・女性)
・尿臭がなかなか除去できないため。(岐阜県・公務員・男性)

嫌なニオイがとれることが除菌や抗菌の機能より優先

【質問】あなたは、洗剤を購入する際、どのような品質を重視していますか。(複数回答)

洗濯全般で洗剤を購入する際、重視している品質は、「嫌なニオイがとれる」ことでした。「除菌・抗菌」より「嫌なニオイがとれる」ことを重視しているのが特徴的です。要介護1~5の家族の人は、それ以外の高齢者の家族より「除菌・抗菌できる」ことを重視する傾向にあります。尿や便といった汚れの頻度が高くなるためと思われます。家族も、清潔な環境で暮らしてほしいと願っているためだとみられます。

回答者の6割強が仕事をしながら在宅介護

【質問】あなたは、仕事をしていますか。(1つ選択)

男女雇用均等法世代が、今、親の介護をする時代になりました。共働きも多く、かつ最近は「定年レス」や「生涯現役」という社会に移行しつつあります。回答者の6割強が仕事をしながら在宅介護や生活サポートをしている人たちでした。

体感レポート参加者の多くが、「介護用洗剤」が必要だと回答

現代の介護や生活サポートは、家族の側からみると「働きながらの介護」「通い介護」「リモートワークでの在宅介護」といったキーワードが浮かび上がります。少子高齢化による生産年齢人口の減少、介護人材の不足もあり、在宅介護をサポートする訪問介護員の人手不足は深刻で、地域によっては訪問診療含め、家で暮らし続ける環境整備のため、介護保険サービスや民間サービスを十分に利用できない地域も出てきています。

そのような中、加齢とともに要介護度が上がっていくこと、できなくなることは仕方がないことであり、配偶者を含む家族がサポートしていかなければいけないと理解しつつも、「介護の洗濯」は家族にとって大きな悩みのようです。

ただ、その大きな要因の一つは、ニオイの問題です。これは、考え方によっては解決できない問題ではないといえます。

このアンケートでは、「アタック 消臭ストロングジェル」の試供品を使った体感レポートの参加者も募集しました。その参加者に対するアンケートでは、「『介護の洗濯』専用の洗剤は必要だと思いますか」という設問に対し、「必要」が72%、「どちらかというと必要」が20%、「どちらともいえない」が4%でした。「どちらかといえば必要ない」「必要ない」という回答者はいませんでした。

一部の方にデプスインタビューをしたところ、パッケージやCMなどの広告に「介護」の文字が入っていると分かりやすいということも含めてのようです。その背景には、店頭やインターネット上にあふれるどの洗剤も、消臭効果が強調され、「介護の洗濯」をする家族にとっては分かりにくいという側面があるからのようです。

「アタック 消臭ストロングジェル」のブランドサイトはこちらから

*自由回答の一部は、原文を修正しているものがあります。用語等を整えたり、誤字脱字を直したりしています。

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