認知症当事者とともにつくるウェブメディア

みんなが心開いて「素」になれる場所 

新メンバーさんたちのちょっとした変化@八王子~BLGの活動報告

みんなでお出かけ
みんなでお出かけ

認知症の人と「ともに生きる拠点づくり」を進める100BLGは、同じ思いを持つ全国各地の事業所とともに「学び合いのプラットフォーム」となるネットワークをつくっています。各事業所は、それぞれの土地柄や文化に合わせたかたちで運営されています。今回は、東京都八王子市にあるBLG八王子(DAYS BLG!はちおうじ)からの報告です。

こんにちは! BLG八王子スタッフの谷村です。
BLG八王子には、ここ数カ月で新しいメンバーさんが仲間入りしました。
今回はそんな新しいメンバーさんの中から、お二人のエピソードをご紹介します。

最初は俳優・高倉健似のKさんです。
高倉健さんも寡黙なイメージですが、Kさんも初めのころは寡黙を通り越して、ほとんどお話しされない方でした。
ときには「自分は今、なぜここにいるんだろうか」と大きな不安を感じられていたこともありました。
元々おとなしい性格の方なのかな……とも思いました。

そんな硬い表情のKさんでしたが、先輩メンバーやスタッフはどんどん話しかけます。
(スタッフ)「今日、暑いね」
(Kさん)「うん」
(スタッフ)「この前大変だったんですよ」
(Kさん)「おお」
(スタッフ)「何を食べたいですか、肉と魚ならどっちが好きですか」
(Kさん)「肉だね、フフ」
Kさんは戸惑いながらもうなずいたり、ぼそっと一言応えたりするようになりました。

また、駄菓子の仕入れや納品、カーディーラーでの洗車といった社会参画活動、あるいは食事の準備や後片付けをみんなと協力して行うBLGでの日常……そうした地域の方々や仲間と協力して活動する機会が増えていくうち、Kさんの顔にも笑顔が増え、たまに冗談も言うように!

洗い物中のKさん
洗い物中のKさん

あるとき、ご家族からこんなお話を聞きました。

「最近夫から、『なにか手伝おうか?』と言うようになったんです。今までそんなことがなかったから、びっくりしました」

BLGでの日常が、家庭での日常につながっていることをうれしく思った出来事です。

お二人目はUさん。元々百貨店でお仕事されていましたが、退職後しばらくはご夫婦二人暮らしをされていました。
BLG八王子に通われ始め、地域新聞の配達やカーディーラーでの洗車などに取り組まれるようになりました。とてもまじめな性格のUさんは、「自分はうまくできているのだろうか」とよく口にされます。
「いやいや、とても丁寧ですよ。」「Uさんがいないと困っちゃうよ」と周りの人に言われますが、「いやいやとんでもない、そんなことはないですよ」と謙遜して慎ましいUさん。

服を着るのが苦手なメンバーさんをサポートするUさん
服を着るのが苦手なメンバーさんをサポートするUさん

そうして地域社会と関わり、仲間と共に支え合っていくうちに、バリバリ働いていた現役時代の気持ちがよみがえってきたようでした。
ときには頑張りすぎてしまうこともありますが、もっとBLGに来てもっと仲間と活動したい、と意欲的なUさんです。

奥様によると、退職してからはさっぱり外見に気を使わなくなっていたものの、鏡を見て櫛(くし)で髪を直すようになったとのこと。最近では服装もどんどんおしゃれになっています。

BLGでの活動がUさんの日常に彩りを添え、Uさんの心に小さな変化をもたらしたのかもしれません……!

あわせて読みたい

この記事をシェアする

この連載について

認知症当事者とともにつくるウェブメディア