認知症とともにあるウェブメディア

みんなが心開いて「素」になれる場所 

BLG町田10周年!〜BLGの活動報告

スタッフとメンバーさんでタオルの袋詰め!
スタッフとメンバーさんでタオルの袋詰め!

認知症の人と「ともに生きる拠点づくり」を進める100BLGは、同じ思いを持つ全国各地の事業所とともに「学び合いのプラットフォーム」となるネットワークをつくっています。各事業所は、それぞれの土地柄や文化に合わせたかたちで運営されています。今回は、東京都町田市にある、BLG町田(DAYS BLG!)からの報告です。

BLG町田の伊藤です!
BLG町田は今年で10周年ということで記念品を作製しました!
メンバーさんを巻き込みながら進めた10周年タオルができあがるまでの道のりについて書きたいと思います。

まずは記念品を何にするか、というところから決めていきました。
最初、「どんなものがいいですかね~」とメンバーさんに聞いたところ、
「何かって言われてもねえ……」との意見が多かったので、
スタッフのミーティングであがったものについて、メンバーさんの感想を伺いました。

「実用的なものがいいんじゃないかなー?」
「キーホルダー?それなら何か実用的な機能を兼ねたものがいい」
「いずれにせよ、小さいものがいいな」

「トートバッグなんてもらえたらうれしいわね」
「使えるけど(費用が)高いんじゃない?」

「クリアファイルなら使い道が色々あるね」
「靴下なんて面白いこと考えるわね」
「ボールペンやタオルはよくあるし、使えるね」

そんな中から推す声が多かったタオル、トートバッグ、キーホルダーについて見本(それぞれデザインはスタッフが考え、全く違うもの)を用意し、見本を見せながら、どれがいいか多数決をとりました。
その結果、「タオルがかっこいい!使えそう!」という意見が多数あり、10周年記念品はタオルを作製することに決定しました。

続いてデザインを決めていきました。
見本で見ていただいたタオルには、大きな文字でスローガン「はたらく BLG つながる」が書いてあり、
「大きな文字で書いてあるのがいいね」
「かっこいいね」
という意見が多くありました。

また、以前、「BLGの壁に描いてある木を見るとBLGに来たという感じがする」とメンバーさんが言っていたのを聞いたことがありました。

そこで、『大きな文字でスローガンやBLGの名前をかいたデザイン』と『BLGの木のデザイン』について、文字を日本語にしたり、英語にしたり、縦型にしたり、横型にしたり、いくつかのデザインを作成してメンバーさんに見ていただきました。

BLG町田の壁に描かれている木の絵
BLG町田の壁に描かれている木の絵

初めは一度に複数のデザインを見せて、どれがいいか選んでもらっていましたが、みなさん悩まれてしまい選びづらそうでした。

この時、スタッフの工夫が光りました。
まず2つのデザインをみせてどちらか選んでもらい、
次に選んだものと別のデザインの2つを見せて選んでもらうという、勝ち抜き方式?で選んでもらうと、すんなりと選んでもらうことができました。

「縦型(タオルの両端に絵や字を書いたデザイン)は、タオル掛けにかけた時に見やすいね」
「でも横型の方が、飾るのにはいいね」
「文字は日本語の方が分かりやすい、俺は単純だからね」

そんな風にして選んでもらうと、BLGの壁に描いてある木が含まれたデザインが人気で、親しみがあるようでした。
最終的に、このデザインが圧倒的人気を獲得し、製作するデザインとして決定しました

最終的に決定したデザイン
最終的に決定したデザイン

予算の都合で、使える色が1色でしたので、赤、緑、青、黒のデザインから選んでもらい、青に決まりました。

「(壁に描いてある木と見比べながら)この木だね、かっこいいね」
「文字は青でいいけど、木は黄色の方がよかったな。ほんもの(壁に描いてある木の色)は黄色(茶色?)やからね」

完成品が届き、それをみたメンバーさんからはさまざまな声がありましたが、皆さんうれしそうでした。メンバーさんやメンバーさんのご家族、お世話になっているケアマネさんなどに配るという話をすると、皆さん喜んでタオルの袋詰めを手伝ってくださいました。

BLG町田もやっと10年?もう10年?です。これからもこの場を守っていきたいと感じる10周年記念企画でした。次に記念品を作るのは20周年かな? 今から楽しみです。

あわせて読みたい

この記事をシェアする

この連載について

認知症とともにあるウェブメディア