中学生の約1割がヤングケアラー 大阪市が調査、欠席や遅刻多い傾向
朝日新聞社
大阪市立中学校に通う生徒の約1割が、家族の世話や家事を日常的に担う子ども「ヤングケアラー」にあたると、市が9日発表した。ヤングケアラーの生徒は欠席や遅刻の回数が多い傾向が見られたという。
家族でも無理なもんは無理 介護はブラックバイト?ヤングケアラー調査隊
市や市教委、大学教授らのチームが昨年11月~今年1月、市立中学校の1~3年生5万1912人に無記名アンケートを行い、4万5340人から有効回答を得た(有効回答率87・3%)。
調査結果によると、家族の介護や家事の手伝いなどを「している」と答え、ヤングケアラーと考えられるのは有効回答をした人の9・2%。ケアの相手(複数回答)は弟・妹が36・8%で最も多く、祖母が31・2%、祖父が19・0%と続いた。
ケアの内容(同)は「話し相手」が54・8%、「見守り」が46・6%など。「感情面のサポート」は17・4%、「外出や通院の付き添い」は15・1%、「身体的な介助」は11・3%だった。ケアの頻度は「毎日」が37・0%と最多で、学校がある日のケアの時間が2時間以上との回答は19・8%だった。
市は調査結果を分析し、ヤングケアラーの支援策を検討するという。
(添田樹紀)朝日新聞デジタル2022年03月11日掲載