認知症や病気で住宅ローンが払えない! どうする? 専門家が答えます
更新日 構成/熊谷わこ
Q. 新築で建てた家のローンを組んでいます。認知症と診断されたらローンはどうなりますか?(52歳女性・パート)
A. 住宅は高額な買い物ですから、ローンを組んで購入している方がほとんどでしょう。家計に占めるローン返済額の割合が高いご家庭もあり、返済中に収入が減ったりなくなったりした場合には大きな負担になります。
毎月のローンが払えない、家を手放さなければ…などと思い詰めてしまいがちですが、ちょっと待って。
銀行などの金融機関で住宅ローンを組むときの要件として、「団体信用生命保険(通称・団信)」に同時に加入することが一般的です。団信は住宅ローンの返済期間中、返済する人に「万が一」があった場合に、残っている住宅ローンを一括返済してくれる保険のこと。保険金は生命保険会社から金融機関へ直接支払われます。ローンが完済した状態になり、自宅に住み続けることができる、というわけです。
「万が一」が適用されるのはローン返済者が亡くなった場合のほか、「高度障害」という特約がつけられていることが少なくありません。高度障害は病気やけがにより身体の一定の機能が重度に低下した状態で、認知症の症状が重度障害と認められることもあります。保険会社や契約内容によって高度障害の範囲は異なるので、住宅ローン金融機関担当窓口に相談してみましょう。高度障害が適用されなかったとしても、低金利のローンに借り換えるなど毎月の負担を減らす方法が見つかることもあります。
〈つぎの質問を読む〉夫が認知症に。この先の生活が心配です