オモイをカタチに@諏訪~BLGの活動報告
認知症の人と「ともに生きる拠点づくり」を進める100BLGは、同じ思いを持つ全国各地の事業所とともに「学び合いのプラットフォーム」となるネットワークをつくっています。各事業所は、それぞれの土地柄や文化に合わせたかたちで運営されています。今回は、長野県諏訪市にあるBLG諏訪(小規模多機能型居宅介護 宅老所いぶき)からの報告です。
こんにちは! BLG諏訪の宮﨑です。
今日は、メンバーさんと一緒に、一年を通じてオモイをカタチにした活動を報告させていただきます。
BLG諏訪では、ビールの原料になるホップを栽培して3年目になります。
おととしは試作品でビールを作り、昨年は一般販売を目指したところ、ホップの収穫がおもうようにできず、完成までにはいきつきませんでした。
春、今年こそは!と畑作りから気合が入ります。
そして、去年と同様、自分達の畑と並行して、近隣の保育園での畑や福祉大の畑でも栽培していきました。
保育園では、ホップを園児さん達に大切に育ててもらいました。
園児さんはとても一生懸命、愛情たっぷりに、水やり、草取り、声掛けなどをしてくれ、ぐんぐんと育っていきました。
私達が作業などで行くと園児さんは「あー、いぶき(BLG諏訪)さんだあ!」と、一目散に駆け寄り、まるでアイドルが来たかのように大歓迎してくれます。
毎回、ちょっとしたミニ握手会が開催されます。
帰りの車中では「いやー、(園児さんに)すごいパワーもらえたねえ」と喜んでいる方や、あるメンバーさんは「(園児さんが)元気すぎて疲れたわあ」と言いながらも、表情はにこにこと活気をおびており、ホップ作業の後に元気をもらいました。
連日猛暑の夏、いよいよ収穫の時期がやってきました。
保育園でも収穫をむかえ、メンバーさんが枝ごと伐採し、そのあと園児さんに実(毬花)を取ってもらう選別の作業をしてもらいました。
今年の収穫は、あわせて18キロほどの大収穫でした。
9月、メンバーさんと麗人酒造さんに選別したホップを納品し、その売上金をメンバーさん一人ひとりに分配しました。
「たいした金額だ! すごいことだ」と顔をほころばせるメンバーさん。
あるメンバーさんは「この歳でお金をもらえるなんて、嬉しいね」と言いながら、家に帰ってからも何度も話してくれました。
11月、いよいよビールが完成し、メンバーさんと麗人酒造さん、ビールの缶をデザインしたデザイナーさんとの合同記者会見に参加しました。
会見時、「作業は大変だったけど、みんながいるから、いろいろな人にあえるから、楽しかった」と言っていたメンバーさんはキラキラと輝いてみえました。
一年間、みんなで力を合わせてカタチになった今年のビールは、いったいどんな味がするのでしょうか? みんなで楽しみに待っています。