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BLG町田10周年!パート2〜BLGの活動報告

つぶしたホップをネットに入れていく
つぶしたホップをネットに入れていく

認知症の人と「ともに生きる拠点づくり」を進める100BLGは、同じ思いを持つ全国各地の事業所とともに「学び合いのプラットフォーム」となるネットワークをつくっています。各事業所は、それぞれの土地柄や文化に合わせたかたちで運営されています。今回は、東京都町田市にある、BLG町田(DAYS BLG!)からの報告です。

BLG町田の伊藤です!
BLG町田は今年で10周年ということで先週の記事で記念タオルを製作したという報告をしました。
実はもう1つ記念品の取り組みが進んでいました。10周年記念ビールです。

以前も記事(「農園始めました!」)で紹介していた小山田地区の畑でホップを育てていました。
初めての挑戦なので育て方などを調べながら進めました。
ホップの棚の作り方などは、メンバーさんにアドバイスしてもらいながら作りました。植えたはずの苗が一株なくなっていたなどアクシデントもいろいろありましたが、初挑戦ながらそれなりにうまくでき、ある程度のホップの収量が得られました。

小山田地区の畑で育ったホップ
小山田地区の畑で育ったホップ

メンバーさんと一緒に採れたホップを委託醸造所に持ち込みました。
香りを出すためにホップを潰し、ネットに入れていきます。
それを樽(たる)に封印してDAYS BLG!10周年記念のラベルを貼り、作業は完了です。
完成は数週間後ということで、年内には瓶で50~60本のビールが完成する予定です。
ビールができあがったらメンバーさんやお世話になっている方にお配りする予定です。

仕込んだ樽にBLGのラベルを貼ってきました
仕込んだ樽にBLGのラベルを貼ってきました

ここであるメンバーの変化を紹介します。
ホップを畑で育てているとき、2日に1回は畑に様子を見に行っていました。
しかし、当初はメンバーさんからも「素人にできるの?ムリなんじゃない?」と否定的な言葉が多く出ていました。
メンバーのみんなで協力して育てたホップが出来上がって委託醸造所に持ち込む話まで進んでくると、「どうやったらみんなで出来上がったビールを飲めるかな?」と前向きな言葉が増えてきました。
みんなでビールを飲む姿を考えているときのメンバーさんの笑顔は、BLGのみんなでやり遂げたからこそのものだと思うと感慨深かったです。

また、BLG町田では今後、今回試しに作ってみたビールを活かした就労継続支援事業所(障害者総合支援法に基づく施設で、通常の事業所での就労が困難な人を対象に就労の機会や必要な訓練などを行う事業所)を立ち上げる予定で動いています。新しくできる事業所とデイサービスBLG町田が協働してビールづくりに取り組む日も近いかもしれません。

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