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一枚の新聞から「次、なにする?」が始まる@みとよ~BLGの活動報告

スタッフが広げる新聞から、広がる対話の輪
スタッフが広げる新聞から、広がる対話の輪

認知症の人と「ともに生きる拠点づくり」を進める100BLGは、同じ思いを持つ全国各地の事業所とともに「学び合いのプラットフォーム」となるネットワークをつくっています。各事業所は、それぞれの土地柄や文化に合わせたかたちで運営されています。今回は、香川県三豊市にあるBLGみとよ(小規模デイサービスセンター「うちん家」)からの報告です。

こんにちは、BLGみとよの山口です。

私たちは、メンバーの皆さんが主役となり、日々の活動や地域とのつながりを大切にしながら過ごしています。畑仕事や地域の行事への参加、子どもたちとの交流など、アクティブに動くことが多い私たちですが、実は毎日、お昼の時間に欠かさずおこなっているおなじみの光景があります。それが、みんなでテーブルを囲んでおこなう「今日のニュース」の時間です。

お昼ご飯を食べ終えてホッと一息ついた頃、スタッフがその日の朝刊を開き、「今日のニュース」の時間が始まります。新聞に載っている記事についてみんなで話をし、食後の時間をゆっくりと過ごします。

私たちは、メンバーの皆さんが前向きになれるような明るいニュースや、なじみ深い地元の地方ニュースを主に取り上げるように意識しています。

「今日は三豊市でこんなイベントがあるみたいですよ!」

スタッフが声に出して読み上げると、メンバーの皆さんは「へえ、あそこなら昔行ったわ」「今はそんなことしよるんやなぁ、また行きたいなぁ」と、それぞれの記憶や関心を言葉にしてくれます。

実は、この時間の中で一番の盛り上がりを見せるのが「月占い」のコーナーです。

「〇月生まれの人の今日の運勢は……あ、ラッキーアイテムは緑色だって!」とスタッフが読むと、「あっ、服がちょうど緑色やわ!」「今日の運勢は最高やなぁ!」と、リビングは大にぎわい。

また、地元の誕生日の子どもの名前が載っているコーナーも大人気です。「今の子はハイカラな名前が多いなぁ」「この漢字はなんて読むんだろう?」「最近は名前に〇〇子がつかんなぁ」と、みんなで盛り上がっています。

もちろん、時には少し暗いニュースや世の中の厳しい課題を取り上げることもあります。そんな時も、メンバーの皆さんはただ聞き流すのではなく、真剣な表情でしっかりと言葉を返してくれます。

「これはちょっと心配なニュースやな……」

「私らの若い頃はこうじゃなかったけど、今の時代は大変やなぁ」

受動的な情報から、主体的な「作戦会議」へ
受動的な情報から、主体的な「作戦会議」へ

この新聞読みの時間には、テレビのニュースをただ眺めるのとは決定的に違う面白さがあります。テレビはどうしても受け身になりがちですが、新聞の記事や写真をみんなでじっくり見つめていると、メンバーの皆さんの中から「主体的な次の活動」がどんどん溢れだしてくるのです。

季節のお祭りの記事を見れば「今度ここに行ってみんか?」、美味しそうな地元の特産品の写真を見れば「これが食べたいなぁ、買いに行こう!」、イベントの告知を見れば「これ面白そうやからやってみたい!」と、メンバーさん発信のアイデアが次々と飛び出します。

新聞を通じて世の中の「今」とつながるだけでなく、自分が行きたい場所、食べたいもの、やりたいことを自ら選び、決定していく。それは、メンバーの皆さんが「楽しみ」を自分の手で作り出す、大切な主体の場となっています。

ひとしきり笑ったり、時には真面目に考え込んだり、そして「次はどこに行こうか」とワクワクする計画を立てたり。みんなで同じニュースを共有し、一喜一憂するこのお昼のひとときは、BLGみとよにとって欠かせない未来へのエンジンです。

私たちはこれからも、メンバーの皆さんが社会に関心を持ち続け、自分らしく「やりたいこと」を選択して進んでいける、そんな当たり前の日常を大切に守っていきたいと思っています。

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