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「認知症ケア支援VR」の体験会

「認知症ケア支援VR」の体験会の様子

「認知症になっても、それぞれできること、やりたいことがあり、希望を持って自分らしく暮らし続けることができる」。こうした新しい認知症観のもと、市民公開講座「認知症の人とその家族がおだやかな毎日を過ごすために」が、7月12日、丸ビルホール(東京・丸の内)で開催されました。認知症の人や介護者、医師、自治体、それぞれの立場から、前向きな取り組み事例が紹介されました。

公開講座の当日は、会場ロビーにて、認知症の行動と関わり方が学べる「認知症ケア支援VR」の体験会も開催され、大勢の参加者が挑みました。

「認知症ケア支援VR」は、自分以外の人の視点から物事を捉えられるVR(バーチャル・リアリティー)の特性を生かし、認知症の人がどのように感じ、行動しているのかを疑似体験できるツールです。医師監修のもと設定されたシーンを、認知症の人と介護者、双方の立場で体感できるコンテンツが用意され、介護職員の研修や医療施設でも活用されています。

「認知症ケア支援VR」の体験会の様子

今回の体験会では、郵便物を見ている認知症の父親に、息子が「食事の前に手を洗うように」と促す場面での会話をシミュレーションしました。

VRゴーグルを装着すると、父親の目線から、何度も呼びかけてくる「煩わしい存在」として息子が映ります。自分は手を洗うよりも先に郵便物を仕分けたいのに、それが息子にうまく伝わりません。もどかしさに、怒りの声をあげてしまいます。

そこで、家族との関わり方を工夫することでおだやかな会話ができるという解説が入ります。介護者が戸惑う相手の反応の裏側を、認知症の人の目線で知ることで、より良い接し方を学べます。

「認知症ケア支援VR」を体験した人の声
「認知症の人が頻繁に怒ると、家族は折り合いがつけられなくなります。毎回おだやかに接するのは難しいと思いますが、対処法を分かっていることが大事だなと思いました」(女性)

「母への対応の参考になりました。頭ごなしに否定せず対処すべきと頭では分かっていてもいざそういう場面に直面すると、介護する側も感情が出てきてしまうので、VRは良い練習になりそうです」(男性)

「認知症の人と家族の会」ブースと飯塚正義さんの写真展示

ロビーでは共催団体の「認知症の人と家族の会」のブースも設けられ、来場者と認知症の人やご家族が交流したり、飯塚正義さんが撮影した写真が展示されたりしました。

「認知症の人と家族の会」ブース

ブースは東京、神奈川、埼玉、千葉、茨城、栃木の各支部が出展。おそろいのオレンジ色の服を身に着けたスタッフたちが、それぞれの地域の活動や取り組みを紹介しました。来場者はパンフレットを手に取りながら、地域の支援体制や相談先について熱心に質問したり、日頃の思いを共有したりしていました。

飯塚正義さんの写真展示

写真展示コーナーには、病気と向き合いながら趣味の写真撮影を通じて自分らしく人生を楽しむ飯塚正義さんの作品が並び、日々の暮らしや四季の風景を鮮やかに切り取った写真に多くの参加者が足を止めて見入っていました。

医療法人圓生会 松本診療所(ものわすれクリニック)院長 松本一生 先生
「認知症は諦めないことが大事」 地域で当事者と介護者の見守りを
講演1「認知症の人や家族の安心とは」
公益社団法人 認知症の人と家族の会 東京都支部、一般社団法人 日本認知症本人ワーキンググループ正会員 飯塚正義さん(とうきょう認知症希望大使、中)と道代さん(右)ご夫妻、社会福祉法人 新生寿会 きのこ地域連携室、介護福祉士・若年認知症専門員 柴山延子さん(左)
「認知症になってからも新しい挑戦はできる」 趣味の発信や商品開発参画でアクティブな毎日を
講演2「認知症の私が、今だからこそ伝えたいこと」
大和市 あんしん福祉部 人生100年推進課 認知症施策推進係 係長 水野義之さん
新しい認知症観に基づき「まちづくり」を推進 対話から生まれた条例が認知症施策の核になる
講演3「本人、家族、地域と創る認知症とともに歩むまち」
トークセッションの様子。左から、松本一生先生、柴山延子さん、飯塚正義さん、飯塚道代さん、水野義之さん
近所に声をかけてくれる人がいるだけで安心 普段の暮らし方が将来の備えになる
トークセッション「認知症に関する悩み事にどう向き合い、どう対処するか」

「第2回 認知症の人とその家族が おだやかな毎日を過ごすために」 の一覧へ

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この特集について

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