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フレイル(虚弱)&認知症のリスクを下げる!?“笑トレ”って一体なんだ? ゆずこが潜入取材!

笑うだけで体も鍛えられ、認知症にも効果があるってホント!?

漫画家&フリーライターの青山ゆずこと申します。
祖父母が認知症になり、ヤングケアラーとして7年間在宅介護を経験しました。
笑いあり、涙あり。壮絶な日々を独学の“ゆずこ流介護”で乗り切り、その経験を専門家に解説していただく『介護の裏ワザ、これってどうよ?』をなかまぁるで連載しております。

そんなゆずこが今回参加したのは、東京都医師会が主催する“第18回都民公開講座『フレイル・認知症』を知って、楽しく健康長寿”です。なんでも、フレイル(虚弱)とは「年とともに体力や気力が低下してしまい、心身が弱った状態」だといいます。
そして認知症とは、加齢や健康状態、脳の病気などが原因で、認知機能(記憶する、話す、問題を解決するなどの脳の働き)が低下し、生活のしづらさが現れる状態をさします。

今回の都民公開講座では、フレイルと認知症について学ぶとともに、笑いと体操を組み合わせた“笑トレ”などを体験し、楽しく健康にすごせる老後を考えていくという内容です。笑うことでいろいろな筋肉が鍛えられ、心も体も健康になれるなんて一石二鳥すぎる……!
さっそく潜入取材、開始です!

ゆずこが潜入した「第18回 東京都医師会 都民公開講座『フレイル・認知症』を知って、楽しく健康長寿」の詳細はこちら

実は“笑い”に秘められたパワーは物凄かった……

笑いと健康についての実践的研究を行っている、福島県立医科大学(医学部疫学講座 主任教授)の大平哲也先生いわく、「普段ほとんど笑わない人は、ほぼ毎日笑っている人と比べて、2倍以上も認知機能が低下する」そうです。
しかもそれだけではありません。
「笑っている間の消費カロリーは、笑っていないときに比べると10%から20%も増加します。そして、一日10分~15分笑うことで、一日の消費エネルギーが10から40キロカロリー増えるのです」

笑うことは想像以上に体中の筋肉を使う。腕の筋肉とか、お腹の筋肉。めっちゃいい筋トレになりそう

確かに大爆笑しながらテレビを見ていたり、お友達や家族と笑いながら話したりすると、時々「笑いすぎてお腹がいたい」とお腹を抱えてしまうときもありますよね。改めて思い出すと、その時ってすごく腹筋が震えていたり、ほほの筋肉や腕の筋肉も結構使っていたりするかも……!
ほかにも、笑いは口腔機能を向上させ、嚥下機能(えんげ/食べ物や水分を飲み込む)を維持して、誤嚥性肺炎(ごえんせいはいえん)を予防したり、ストレスを減らす効果も期待できるとか。一石二鳥どころか、三鳥も四鳥もあるなんて、すごい!

でも日によっては、どうしても大笑いできる気分にはなれず、「心から笑えないな」というときもありますよね。そんなときはどうすればいいのでしょうか……、大平先生を直撃インタビューしてみました。
「面白くなくても笑う“ニセ笑い”でもいいんですよ。私たちの脳は意外と単純で、笑顔を作っていると脳は『何か楽しいことが起きているのかな』と勘違いをします。
すると本当に面白くて笑っているときと同じ物質が脳内で分泌されて、ストレス軽減や安定など、いい効果をもたらしてくれるのです」

“は行とあ行”が笑い方の基本のようで、その中でも特に、「は」と「ほ」が腹筋をよく使うといいます。そして、口角を上げたいなら「へ」の動き。
先生が仰るには、笑うときに使うほほの筋肉・大頬骨筋(だいきょうこつきん)をはじめ、筋肉はいくつになっても鍛えられるそうです。それに口角が上れば、ほほの位置も自然と上がって若々しい印象を与えることもできます。
元々黙っていると口が“への字”になって、怒っていないのに「怒っているの?」とやたら聞かれるゆずこ。今日から、「は」と「ほ」と「へ」を多用して筋肉アップに勤しみたいと思います。

うへへへへ……。

ゆずこが潜入した「第18回 東京都医師会 都民公開講座『フレイル・認知症』を知って、楽しく健康長寿」の詳細はこちら

苦手な相手やストレスも、笑トレで平和に解決!

そして次は、運動効果も伴った実践編です。日本笑いヨガ協会で代表を務める、高田佳子先生の“笑トレ”は、笑いを取り入れることで楽にストレッチができるといいます。表情筋だけでなく、胸筋や腹筋、声帯に横隔膜など笑うために必要な“通称ゲラゲラ筋(高田先生が命名)”を効率的に鍛えられ、さらにほかの動きをすることで運動の辛さが軽減されて楽しく鍛えられるというのです。

やり方は簡単。息を吐くときに「ハハハ・ホホホ」と加えながら手拍子をする、相手を指さして一見言い争いをするような動作の“ケンカ笑い”など。ケンカとは言いつつも、向き合って言葉の代わりに笑いながら「ハッハッハ!」「ホホホ!」と笑いをぶつけるように吐き出すだけなので、ものすごく平和です。しかもこれでストレスが解消できるのだからおススメです。夫婦喧嘩にも採り入れてみたら、やっているうちに面白くなってすぐに仲直りできそう……。

「は! は! ほ ほ ほ!」『なんか体中がポカポカしてきた・・・!』 

ほかにも軽いスクワットをり入れたり、両手を突き上げたり、深呼吸の動きをしたり、いろんな笑トレを紹介されました。
「筋トレをしている」感覚はほとんどないのに、気が付くと200名以上が集まる会場内ではあちらこちらから「ほっほっ」「ふぅ~」と荒い息づかいが聞こえてきます。私もいつのまにか両足・両腕の冷えがなくなって、体中ポカポカ。むしろ暑いくらいです。

嫌な気分は、空気うがいやムンクで撃退!

高田先生も大平先生と同様に、面白くなくても笑う動きを採り入れる“ニセ笑い”を日常生活で実践されているといいます。
「『人は楽しいから笑うのではなく、笑うから楽しくなる』のだと思います。例えば苦手な相手から電話やメールがきたとき、または何かのきっかけでそんな感情になったときに、『ガハハハハ』と笑うように習慣にしているんです。そういう嫌な気分、よくない気分のときは無意識に顔がこわばっていたり緊張しています。そして呼吸も浅くなります。そんなときは頬を膨らまし、うがいをしているように口の中の空気を動かしてみてください。そして目の前に相手がいると仮定して、相手にむかって一気に空気砲のように『ぷはぁ~!』と吐き出しちゃう。また、『ムンクの“叫び”』のように視線を上にあげて『おほほほほほ!』と叫んでみる。すると筋肉が柔軟になり、呼吸が深くなってリラックス効果も期待できるのです」

今までのゆずこは、ちょっと苦手な仕事相手との電話や、友人の愚痴を聞いたあとは、どんよりとしたなんともいえない負の感情におそわれていました。ほっておくとその気分を引きずってしまうので、必ずスーパー銭湯のサウナでリセットしていたのですが……
「サウナやスーパー銭湯は体にいいですが、時間がかかってしまいますよね(笑)。そんなときは空気うがいやムンク(通称・文句)の叫びの笑トレなどを実践して、効率的に心も体もリセットしてみてください」と、講演後に直撃したゆずこに高田先生は優しくアドバイスをくれました。

公開講座を終え、自宅に帰ると、なんとグッドタイミングで苦手な方(酔ってなくても、毎回同じ自慢話ばかりを繰り返す人)からの電話が……。さっそく試してみました。

ストレスがたまる、苦手な相手との電話「フウゥゥゥ・・・!」空気砲・・・!! 

しばらく話してそっと電話を切り、口内をモゴモゴと動かして「空気砲発射ァァァ!!」
即座に「ムンクの“叫び”ぃ!! オホホホホ!」
ゆずこ的ポイントは、声と呼吸と同時に、負の感情も吐き出してしまうイメージです。

すると、なんということでしょう。サウナに行かずとも、ものの2~3分でイライラもモヤモヤもスッキリと消えていました。笑いの効果、笑トレ、まじですごい。

認知症予防やフレイル予防にも効果が期待される“笑トレ”ですが、年齢関係なくぜひ普段から日常生活に採り入れてみてください。踏み出す一歩はすごく簡単。普段の生活にちょっとしたプラスアルファで、心身ともに健康になりましょう!

うへへへへ……。

ゆずこが潜入した「第18回 東京都医師会 都民公開講座『フレイル・認知症』を知って、楽しく健康長寿」の詳細はこちら

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