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WATASHI 戸﨑美和が撮る当事者

「大城勝史さん」WATASHI 戸﨑美和が撮る当事者

写真家であり社会福祉士でもある戸﨑美和さんが、当事者の一瞬を切り取りました。どのようにファインダーをのぞいて、どういうタイミングでシャッターを切ったのでしょう。その内側の世界は?

「大城勝史さん」44歳

那覇市のスターバックスでコーヒーを飲みながら撮影場所を考えていると、「ここから近い瀬長島なんかいいかもしれませんね」と、大城さんから提案がありました。車で20分弱。飛行機が真上を通るその島は、大城さんにとってはいろんな思い出が詰まった場所だったのです。

小さいころは小魚を捕ったり花火をしたりしたこと。少しやんちゃだったころスカイラインに乗って、ドリフトをしに来ていたこと。子供たちが生まれて一緒に来たこと。認知症になったことを家族に言えず、毎朝ここに来て夕方まで海を見て過ごしていたこと。

 「悩み続けていた」と柔らかい笑顔で、でも強い意思のある視線で、海を眺めながら語ってくれました。

撮影後、「最初のところ(スタバ)からなら、家まで地図アプリで帰れます」と言ってくれましたが、車で送ることに。手を振って別れた場所までかかった時間をみると、なんと車で15分。戻る道すがら、アプリを見ながら歩いていたであろうその風景に思いを巡らせました。

 いろいろなポーズでレンズを見つめ返してくれたいくつものショット。「ここ沖縄で生きる」「ここが一番」と言っているように映りました。一枚を選ぶのがムズカシイ!

なかでも、一通り話し終わって、気負いがなくなった柔らかい雰囲気の一瞬を選びました。

戸﨑美和さんが、撮影中に交わしたキラリと光るコトバを集めました。

「大城勝史さん」のコトバ

「瀬長島に来るといつも、小さい時からの記憶が一気によみがえります。ここに来てよかった」

「カラダと仕事のリズムを大切にしていきたい」

「いま小学生の子供が二十歳になるまでは仕事をしたい」

「このメモ帳も自分でカスタマイズしたんです。見栄えがいいように、ね。DIYが好きなんです。家でも棚を作ったりしています」

「昔から几帳面でしたね。物の配置とかはきちんとしてる方かな。Googlemapがあれば、大体どこにでも行けますね」

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