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親に紙パンツをはいてもらうためのススメ テリー伊藤さんが普段使いする「まるで下着」 YouTuberおばあちゃんも納得

フレイル予防とトイレの悩みについて語り合うテリー伊藤さん(左)と多良美智子さん

超うす型の紙パンツを日常的に利用し始めた演出家のテリー伊藤さん(72)が、YouTuberで『87歳、古い団地で愉しむ ひとりの暮らし』の著者の多良美智子さん(87)と対談しました。シニア世代がフレイル予防をしながら自分らしく暮らし続けるためにはどうしたらいいのか、この世代に多いトイレの悩み(尿漏れ)にどう対処したらいいのか、ヒントをもらいました。

フレイル予防を阻む悩み

「ラジオ体操と柔軟体操をやると、その日自分に勇気がわくんです」(テリーさん)
「外にでると情報が入ってきます。それが元気の素」(多良さん)

――多良さんは、毎朝、広場であるラジオ体操に通っているそうですね。

多良美智子さん(以降、多良さん):午前6時ごろに家を出て、地元自治体が作った高齢者向けの健康体操を2つとラジオ体操第一と第二をしています。団地の広場に70代を中心に100人近くの人たちが集まっています。団地の階段も上り下りしていますので、とても体にいいように思います。

テリー伊藤さん(以降、テリーさん):もう走りません。走りすぎたので。僕も今は公園に行ってラジオ体操しているんですよ。150人ぐらいいます。その後に30分ぐらい自分で考えた柔軟体操もしています。ゆっくりで良いんですよ。そうするとその日、自分に勇気がわくんです。

――老いを感じるときはありますか。

多良さん:団地の4階に住んでいますが、エレベーターはないんです。やっぱり階段上るとき、手すりを持つようになりました。買い物に行くときは手提げカバンからリュックサックになりましたね。途中で一休みすることも多くなりました。

テリーさん:年を取って幸せなんか待っていないですから。それを面白がれるかですよ。

「何でもやるときは面白がってやるんです。お台所の立ち仕事もトイレの掃除もね」(多良さん)

――外出する機会や他の人とコミュニケーションを取る機会は、意識して作っていますか。

多良さん:好きなことのグループには入っていきます。写経とか、歌とか、マージャンとか、絵手紙とか、着物のリフォームとか。5つ行くところがあります。まんべんなく1カ月間に分散させておくといいですね。

テリーさん:僕は、今は仕事をしているから社交的に見えるかもしれません。たぶん、僕が多良さんのような年齢になったら、人と話すことや出掛けることが面倒くさくなってしまうと思うんです。「社交性がない自分はだめなのか」と捉えてしまう人が多いと思いますが、そのときに閉じこもらず、ひとりの時間を楽しめるということがすごく大事になってきていると思います。

多良さん:私も本当は家にいることが好きなんです。それだとやっぱり情報が入ってきませんし、落ち込むことが多いと思うんですよね。外に出れば聞いているだけでも情報が入ってくるんですよ。それが元気の素みたいな気もします。

「年を取って良いことがあると思うと大間違いですね。そこを受け止めてから、どう生きるかがあるということですよ」(テリーさん)

フレイル

フレイルとは「加齢による心身の活力の虚弱」のこと。身体的にも社会的にも健康を保ちにくくなっている状態を示す言葉です。避けるには、まずは意識して歩いてみることが有効です。筋力の低下も「尿漏れ」や「ちょい漏れ」につながります。
(出典:web『花王 リリーフ 専門家監修「巣ごもりフレイル」とは?』から引用、改変)

紙パンツを使ったときの幸福感

「1時間に1回ぐらいの頻度でトイレに行っています」(テリーさん)
「出掛けた先々でトイレを確認しています」(多良さん)

――「人生100年時代を楽しもう!フレイル予防/応援プロジェクト」を花王リリーフと朝日新聞社なかまぁる編集部が取り組んでいます。シニア世代の悩みの一つに尿漏れや尿失禁といったトイレに関わる悩みがあります。

テリーさん:僕は前立腺が弱くてね。テレビの仕事でロケとか、編集室とか、寒いところでの仕事が多かったんです。40代後半からトイレがすごく近くて、今も1時間に1回ぐらいの頻度でトイレに行っています。だから映画館や劇場はもう行かないんですよ。真ん中の席に座ると、映画の途中で「すいません」ってトイレに立つのが申し訳なくて。

多良さん:分かります。私は必ず端っこの席に座ります。出掛けたときも先々でトイレの場所を確認しています。

テリーさん:車を家の車庫にとめてトイレに入ろうと思うと、入るときに出ちゃうんですよ。あと2秒じゃんっていうときが、結構あったんです。

多良さん:そうなんですよね。なんか気が緩むのか出ちゃう。

テリーさん:どっか気持ちの中で、布の下着に変わるものないかなって思っていたんですね。かみさんに、おしっこがついている下着を(他の衣類と)一緒に洗うのは悪いなっていうのもあったから。

多良さん:私も家にいるときでも、何か始めようとするときは必ずトイレに行ってから始めます。このようなことが増えてくると、外出を控えてしまいそうになりますね。

「外出する際の一番の心配事がトイレになりました」(多良さん)

――テリーさんが紙パンツを日常的に利用され始めたきっかけは何でしたか。

テリーさん:5年くらい前です。スーパーで買い物をしていたとき、今使っている紙パンツを見つけたんです。歩いている男女のパッケージがものすごく印象的でしたね。そのときは、「紙パンツ」という言葉も知らなくて、こういうものは介護のときに使う「紙オムツ」だと思っていたんですよ。だから、これって日常生活ではいていいんだと思って面白がって買ってみたんです。スリムタイプのズボンでも普通にはけたんです。あっ、これいいじゃんって思って、それ以来、利用しています。

「もうすぐ73歳になりますが、LINEグループ作っている同級生で紙パンツを使い始めたのは僕が初めてですね」(テリーさん)

「壁」を取り除こう

「『オムツ』じゃなくて『下着』なんですね」(テリーさん)
「嫌な臭いがしなくてサラサラ」(多良さん)

――使って見ないと分からないこともありますよね。

多良さん:亡くなった夫が尿漏れをするようになったとき、紙パンツを使いました。替えたら嫌な臭いがしなくて、本人もサラサラしていて気持ちが良かったようです。

テリーさん:この前、実験してみたんですよ。(パッケージには何回分と書いてありますが)どれぐらい吸収してくれるのか、ペットボトルに水を入れて流してみたんです。「これ、あふれないんだ」と分かりました。

「ホワイト以外にピンクやブルーがあるけど、僕はホワイト」(テリーさん)

――まだまだ「紙パンツを使うのは介護が必要になったとき」、「介護のために紙パンツを使うもの」、「買うのが恥ずかしい」と考える人もいます。

テリーさん:紙パンツって、今、とても薄いですよね。僕はスポーツジムでシャワーを浴びた後、紙パンツ姿で髪を乾かしていますよ。ブリーフをはいている感じだから、みんな気づかないの。「テリー伊藤、地味な下着はいているな」みたいに思われるだけ。だから、「オムツ」じゃなくて「下着」なんですね。

――テリーさんにように、介護が必要になってからではなく、日常的に頻尿に悩まされたときといったように、もっと前の段階からそういう生活に慣れていくことが大事ですね。

テリーさん:その通りですね。それがすごく価値観を変えてくれると思います。

「スポーツジム行っても派手なパンツをはいている人の方が目立ちますよね」(テリーさん)

あきらめる人生から続ける人生へ

「尿漏れにおびえて生活するより使った方がよっぽど良い」(テリーさん)
「『紙パンツなら楽だよね』って思えるようになりました」(多良さん)

――多良さんも、尿漏れパッドは利用したことがあるそうですね。

多良さん:80歳のとき、ひとりでイギリスへのツアーに参加したとき、初めて友だちに「トイレが心配なのよね」って相談したんです。友だちは「今いいのがあるのよ」ってドラッグストアに連れて行かれて「これ一つ持っていきなさい」って尿漏れパッドを教えてくれたのが始まりでした。だけど、こういうことはあまり他人に大っぴらになっちゃうといけないと思って、相談しにくかったですね。

――どうすれば紙パンツに対する抵抗感が薄まると思いますか。子世代は使った方がいいと感じても、親世代に受け入れてもらえないという声も聞きます。

テリーさん:「老人のことを思って」とか、正義を振りかざして勧めると受け入れられないと思う。「(使わ)ねばならぬ」と言うと抵抗を感じるけれど、日本人って世の中のトレンドによって価値観が一瞬にして変わりますよね。紙パンツを使っている僕みたいな人たちが、同世代の人たちに「尿漏れにおびえて生活しているより、紙パンツを使った方がよっぽど良いよ」みたいなことを伝えていくことも大事だと思いますね。

「『オムツ』っていうイメージがあったので、トイレに行けない寝たきり状態の人が使うものだと思っていました」(多良さん)

――紙パンツのイメージが変わりましたか。

多良さん:年を取ってくると、やっぱり外出するのが怖くなりますよね。(今日の話で紙パンツの)イメージが変わりました。私もいずれはお世話になると思います。今でも息子の車で移動するときは心配なんですよ。渋滞するんです。そういうときに「紙パンツだったら楽だね」って思えるようになりました。私も家に置いておこうと思います。

「もし抵抗がある人がいたら、紙パンツはバッグに入れて持ち歩くことから始めればいいんですよ。人間って面白いもので『ある』と思うと安心するんですよ」(テリーさん)

フレイル期のニーズを捉えた「超うすパンツ まるで下着」

10月17日にリニューアル発売された「花王のリリーフ 超うすパンツ まるで下着」。

フレイル予防で大切な外出や社会交流を妨げてしまう要因の一つに尿漏れの不安があります。また、下着のような紙パンツはこれまでもありましたが、フレイル予防に取り組むシニア世代のニーズに合うように「歩きやすさ」と「見た目の良さ」を改善しました。装着したときのシルエットとはき心地の改善で、「下着」にさらに近づきました。

「超うすパンツ まるで下着」は、お尻の割れ目に添ってフィットするように吸収体にスリット(切れ目)が入っているのが特徴
  • ズボンをはいても紙パンツが目立たない花王独自の「超うす 伸縮シート」を採用
  • シニア特有の体型にフィットする設計
  • 違和感がない大きさと吸収性を両立
生地自体がのびない製品も多いが、「超うすパンツ まるで下着」は特殊な技術で生地自体が伸縮するのが特徴

特に下着と同じような見た目にこだわり、日本女子大学の大塚美智子名誉教授と共同で「新・スリット吸収体」を開発しました。お尻部分のもたつきを大幅に減らし、きれいにフィットするようになりました。

ストレスなく動けること、気にせず人と会えることを実現した「超うすパンツ まるで下着」で、自分らしく人生を楽しめる生活を手にしてみませんか。

テリー伊藤さん
演出家。1949年、東京都生まれ。
『天才・たけしの元気が出るテレビ!!』『ねるとん紅鯨団』『浅草橋ヤング洋品店』など数々のテレビ番組の企画・総合演出を手掛ける。現在は演出業のほか、タレント、コメンテーターとしてマルチに活躍している。現在、慶應義塾大学大学院の政策・メディア研究科に在籍。YouTube公式チャンネル『テリー伊藤のお笑いバックドロップ』も配信中。著書に『老後論 この期に及んでまだ幸せになりたいか?』(竹書房)。
多良美智子さん
YouTuber。1934年、長崎県生まれ。
現在の団地に住んで55年。8年前に夫を見送り、以来ひとり暮らし。読書や裁縫、映画鑑賞など「ひとりで過ごす時間」をこよなく愛する。65歳で調理師免許を取得、簡単でおいしい料理作りを楽しむ。そんな日常を10代の孫が動画に撮り、「Earthおばあちゃんねる」としてYouTubeにアップ。登録者数が14万人を超える人気チャンネルに。著書に『87歳、古い団地で愉しむ ひとりの暮らし』(すばる舎)。

みなさんの感想を募集します

朝日新聞社のなかまぁる編集部では、この記事の感想やみなさんのトイレにまつわる悩み、紙パンツに関する課題等をお寄せください。今後の参考にさせていただきます。

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