介護初心者が語る 紙パンツ体感レポート 「つかみやすくてすっと上げ下げしやすい」「尿とりパッド利用で紙パンツ交換頻度が減って経済的に助かった」
取材・文:南宏美、樋口彩子、岩崎賢一 Sponsored by 花王「リリーフ」
在宅介護をする「介護初心者」へ、大人用紙パンツ(パンツタイプの介護用おむつ)・尿とりパッドに関するアンケートや体感レポートを実施したところ、「トイレに関わる介助」に76.8%の人が負担感を感じていることが分かりました。日々の家族介護の負担軽減は、大きな社会課題でもあります。朝日新聞社なかまぁる編集部と花王「リリーフ」による「介護初心者 応援プロジェクト」の3回目の報告は、親の介護をする50代の2人です。体感レポートに参加した福岡県と徳島県の2家族は、「尿とりパッドの利用で紙パンツの交換の頻度が減って経済的に助かっています」「つかみやすくてすっと上げ下げしやすい」と実感していました。
はかせやすく、はきやすい 在宅介護の家族も本人の負担が軽くなりました
同居の母親を介護する長女からのレポート
福岡県内の長女(50代後半)の自宅マンションに2023年5月に呼び寄せられた母親(80代前半)が、要介護認定を初めて受けたのは母親と父親の二人で暮らしていた3~4年前でした。昨年10月に父親が亡くなり、今はパートで働く長女と軽度の認知症の母親の二人暮らしです。症状は治療で安定しています。長女は、トイレの一部介助、着替え、歩くときに手をつなぐなどのサポートをしています。
最初に紙パンツを母親にはいてもらったのは、父親の葬儀のときでした。不慣れな場所でのトイレで間に合わなかったり、頻繁に介助してトイレに連れて行くことができなかったりするため、はいてもらうことにしました。父親が在宅療養中に使うことなく残っていた試供品を利用しました。
「もともとショーツに吸水パッドをつけていましたが、上げたときの股上が紙パンツの方が深いので、私も母親もこちらの方がいいのかなと感じて使うようになりました」
現在、母親は何とか自分でトイレに行くことができていますが、だんだん、間に合わないようなときが増えてきていました。
「母親の近くに行くと、尿のにおいが気になるなと感じて確認したところ、ズボンが濡れていました。紙パンツを使い始めると、(周囲が不快に感じる)においも気にならなくなりました。改めて在宅介護で一緒に生活していくうえで、尿のにおい対策も大切なんだと実感しました。もうショーツと吸水パッドには戻れなくなってしまいました」
母親は圧迫骨折を繰り返していて、腰も曲がっています。手が届かず、うまく拭けなかったり、吸水パッドがうまく当てられなかったりすることもありました。ショーツに比べ、紙パンツは股上が深いため、漏れやそれによるにおいを防ぐことができました。
今回の体感レポートで、「リリーフ 上げ下げらくらく うす型パンツ」と「超安心パッド」を使ってみました。これまでは、トイレに母親が行くことができるため、尿とりパッドは使ってきませんでした。
「尿とりパッドを紙パンツにつけるとき、シールをはがす手間がないこともあって取り付けがとても簡単でした。尿とりパッドを利用することによって、紙パンツを毎回替えずに済むので、今後は尿とりパッドも一緒に利用していきたいと思いました」
こうした紙パンツや尿とりパッドの利用により、経済的な負担軽減やトイレ介助の負担軽減を実感しています。
「(尿とりパッドを併用したら)紙パンツの使用枚数が減りました。そのおかげで、経済的にとても助かっています」
「はかせやすいところが満足しています。着用した母親も、自分ではきやすいようでした」
母親が自分でトイレに行くことができるため、紙パンツの交換は週2~3回、尿とりパッドの交換は1日に1回程度の頻度です。
「在宅介護は家族にとって負担な面もありますが、30数年前に祖母の介護を見ていたときと比べると、負担は軽くなったと思います。このような商品があるおかげで、私にとっても母親にとっても今の生活が成り立っているのだと思いました」
トイレのことは自分でしたい母親 紙パンツの両サイドをつかんで背中側も腰上まで上げられました
近居の母親を介護する長女からのレポート
同じ徳島県内で一人暮らしをする母親(70代後半)を通いで介護する長女(50代前半)。母親は要介護認定で要支援2。要介護の手前で、一般的には基本的日常生活動作(食事、排せつ、入浴)は自立しているものの、手段的日常生活動作(食事の準備、買い物など)の一部で、見守りが必要な状態とされています。長女と長男で母親をサポートしつつ、訪問介護を週1日1時間利用して掃除や買い物をしてもらっています。また、週3回通う人工透析をする病院にも送迎車を利用して通っています。
最初に紙おむつを利用したのは、手術で入院したときのテープ式の紙おむつでした。その後は出掛けるときに不安なので吸水パッドを利用してきた程度の生活が続いていました。
「ゆっくりですが、自分のことはまだできます。しかし、(3年ほど前から治療を始めた)人工透析中はトイレに行けないため、紙パンツを使う頻度が増えてきました。透析が終わった後も、体が自由にならないこともあるので、今では家の中でも紙パンツをはいています」
母親は「トイレまわりのことは自分でやるので、家族であっても手伝ってほしくない」と考えています。長女が手伝うのは、体調が悪いときや紙パンツが腰上まで上がっていないときのサポートです。紙パンツや尿とりパッドの購入は、母親と一緒にドラッグストアに行き、意向を聞きながら試行錯誤していました。
今回、体感レポートに参加したのは、介護の記事を読んだことがあるweb「なかまぁる」で「体感レポートの参加者」を募集していたから。長女が母親に「新しい紙パンツや尿とりパッドを体験できるみたい」と尋ねると、母親から「試してみたい」という前向きな言葉が返ってきました。
親子で向き合った体感レポートでは、こんな感想が得られました。
「母親は上げ下げしやすいようです。以前は、透析をしていることもあって腕が背中側に回らず、後ろ側が腰上まで上げにくかったのです。この紙パンツは両脇をつかんですっと上げ下げできています」
また、通院などで外出する機会も多いこと、もともと母親はファッション好きということもあり、紙パンツ選びでは、はいたときの周囲からの見え方を重視していました。
「(2回用の紙パンツは)薄くてこれからの季節にいいと思いました。着ぶくれせず、見た目にも紙パンツをはいていることが分からないので、外出のときにはいいなと思います」
こうしたことから、長女も「紙パンツや尿とりパッドの交換の回数が減った分、介助の負担が少し軽くなった」と実感しています。長女はパートの仕事をしながら、近くに住む長男やその家族とともに一人暮らしの母親の自立を支えています。
トイレに関わる介助に7割以上の人が負担感 紙パンツ購入先の2番目に「インターネットのECサイト」
「介護初心者 応援プロジェクト」(朝日新聞社「なかまぁる」と花王「リリーフ」の共同プロジェクト)では、2024年3月26日~5月19日にかけて、「介護初心者が戸惑うトイレ問題 排泄介助に関するアンケート」を実施しました。有効回答400人。
ここで注目するのは、「介護」という言葉の受け止め方です。介護初心者に介護の内容を質問(複数回答)したところ、「買い物」「家事」「食事の準備」「外出の付き添い」「話し相手」といった回答が上位を占めました。身体介助などが必要な状況を示す回答の上位は、「着替え」「紙パンツと尿とりパッドの交換」「日中の排泄介助(はいせつ介助)」と続きます。
こうした「トイレに関わる介助」への負担感は、5割の人が「大いに感じている」と回答し、「少し感じている」という人を合わせると76.8%になります。自分の家で暮らし続ける在宅介護の人が増えてきている一方、子世代の共働きも一般化し、日々の家族介護の負担軽減は大きな社会課題でもあります。
トイレに関わる介護で困っていることに関する質問(複数回答)では、「ニオイ」「漏れ」「筋力低下」「洗濯」「経済負担」と続き、多岐にわたる課題が浮かび上がりました。
紙パンツの購入に関する質問では、「ドラッグストア」が61.5%を占めましたが、2番目に多かったのが「インターネットのECサイト」の13.5%でした。今回のアンケートや体感レポート参加者への取材でも、最適な紙パンツやパッドと出会った後は、子世代がインターネットのECサイトで「箱買い」し、要介護者が暮らす実家に配送してもらう「親子連携スタイル」が目に付きました。家族のかたちや割安感を考えると、今後、このスタイルが増えていくと思われます。
介護初心者の方に朗報 戸惑う人に「花王・リリーフ ふれあいダイヤル」で無料相談
花王「リリーフ」のブランドサイト(https://www.kao.co.jp/relief/)では、「おむつ選びのポイント」「おむつの使い方・交換のコツ」など、商品のパッケージだけでは伝えきれない情報を、利用者目線で分かりやすく説明しています。
その一つが「おむつ選びのポイント」(https://www.kao.co.jp/relief/howto/select/)です。身体の状態に合ったパンツタイプやテープタイプの紙おむつを選ぶことが重要です。
ポイントの1つ目は、身体のサイズにあった大人用おむつ(介護おむつ)を使用することです。介護初心者が店頭でどれがいいのか探す際、サイズに迷う人がいますが、パンツタイプの基準はウエスト(胴回り)です。
ポイントの2つ目は、尿量、交換回数にあった大人用おむつ(介護おむつ)を使用することです。ここで花王「リリーフ」がアドバイスするのは、状態に応じた「使い分け」です。2回吸収程度の紙パンツを利用する目安は、尿量が少なく、頻繁に交換できるときとしています。一方、4回吸収以上の紙パンツを利用する目安は、尿量が多く、頻繁に交換できないときや夜間・一晩中使用するときとしています。
ポイントの3つ目は、パンツタイプやテープタイプの紙おむつと尿とりパッドを併用することです。どのタイプを選ぶかは、トイレの自立度によりますが、尿とりパッドを併用すると、排泄(はいせつ)ケアの負担軽減につながります。
おことわり
なかまぁる編集部と花王「リリーフ」では共同プロジェクトを実施しています。この記事で登場する方々は、3月26日~5月19日にかけて実施した「介護初心者が戸惑うトイレ問題 排泄介助に関するアンケート」の回答者の中から、「体感レポート」に参加していただいた方に追加取材をしたものです。インタビュー内容は取材時点の状況です。