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欽ちゃん、「負けるが勝ち」に異議あり!令和の時代はその先を行け!欽筆5

欽ちゃんこと萩本欽一さんが、自ら考えた格言や生き方のコツを筆でしたためます。何時間も、ときには何日もかけて書き上げるという味わい深く温かい欽ちゃん直筆の書を、短いインタビューと合わせてお届けします。

萩本欽一さんの毛筆による作品「欽ちゃんの言葉」

“負けるが勝ち”って負けだよ 「負けてもおどける」それ勝ちだよ

「負けるが勝ち」って言うじゃない? これ調べてみたんだけど、誰が最初に言ったかわからないんだよ。でもね、この言葉には間違いがある。負けて堂々と胸を張ってるのはダメ。戒めとして、はっきり「負けは負けだよ」って言わないと。
たぶんこの言葉は、戦国時代とか江戸時代とか、負ける奴が多かった時代に言われるようになったんだろうね。負けた彼らを慰める言葉がないもんで、「いや、負けるが勝ちだよ。負けても今度いいことがあるよ」っていうのを縮めて言ったんだと思う。そりゃそうだよ、関ケ原で8万人も負けて死んだとか言ってたらねえ。きっと8万人ひっくるめて励ます言葉として言ったんだと思うよ?
でもさ、今はもうそんな時代じゃない。令和なんだから。負けに屈せず、そこでおどける余裕を持っている奴が勝ちにたどり着けるんだよ。負けてもニッコリ笑える奴は、必ず人生どこかでひっくり返してる。だから負けは負けとして認めたうえで、「負けてもおどけられる奴が勝ち」って訂正しとこう。

欽ちゃん流「負けてもおどけられる奴が勝ち」
欽ちゃん流「負けてもおどけられる奴が勝ち」

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