認知症の人にイライラしてしまう…どうすればいい?認知症ケアの知恵

ケアのイメージ

認知症の人を介護する家族やケアマネジャー、訪問看護師、医師には、ケアについての多様な経験があります。そんな経験が生かされたケアの知恵(コツ)をお伝えします。

Q.どうしても認知症の人にイライラしてしまう…。どうすればいい?

A.家族だからこそイライラすることもあります。煮詰まらないように上手に気をそらしましょう

 認知症の人に対して、「以前は、ちゃんとできていたのになぜ?」と疑問を持ったり、「以前はできたのだから、できるはずだ」と期待したりするのは、家族だからこそ仕方ないことかもしれません。家族の認知症をきちんと受け入れるのが理想ですが、なかなか上手くいかないこともあるでしょう。
 しかし、認知症の人を叱ったり、問い詰めたり、否定的な言葉をぶつけたりしても、効果がない上にお互いが傷つきます。イライラしそうなときは、上手にお互いの気をそらすことが大事です。

気をそらすのに有効な手段

  • テレビをつけてみる
  • お茶の時間にする
  • 相手が好みそうな話題に変える
  • 一度その場から離れてみる

こんな意見も

母の愛唱歌をマスターしておいて、イライラしそうなときは、その歌を小声で歌いました。すると母も一緒に歌い出したものです。(家族 男性)

たまには一人の時間を作りましょう

毎日、認知症の人の介護をしていれば、誰でもイライラが募るものです。ときには介護から解放されて、一人の時間をもつようにしましょう。そのためには、家族だけで介護しようとしないで、他者に頼ることも必要です。どんなサービスが使えるかは、ケアマネジャーに相談してみましょう。

介護を手伝ってくれるサービス

  • 介護保険サービス:訪問介護やデイサービス、ショートステイなど。
    特にショートステイは、介護者が一時的に介護から解放されて休息を取るためのレスパイトケアとして利用される
  • 介護保険外(自費)サービス:NPO法人やボランティア団体、介護事業者、生活支援サービス事業者などが提供

介護経験者や介護の最中にいる人たちがメンバーの家族会は、全国どこにでもあります。一度行ってみると、親身になって悩みや困りごとなどの相談に応じてくれるでしょう。

こんな意見も

家族会の集まりに参加すると、対応の失敗例や成功例を聞くことができるので、「これ、使えそうだな」という情報を得ることができますよ。身内が認知症になったら、一人で悩まずに家族会に参加しましょう。(家族 男性)

この記事は、『認知症の人と家族のための「地元で暮らす」ガイドブックQ&A』から許可を得て転載しました。

〈つぎを読む〉いいケアマネジャーを見つけるにはどこで探せばいい?

認知症の人と家族のための「地元で暮らす」ガイドブックQ&A
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