夜中の徘徊、入浴拒否のワケを知ろう

■こんなときどうする?専門家が教える認知症Q&A

Q.介護をするとき、やってはダメなことはありますか?
A.相手を否定する、拒否するといった言動はNGです

認知症介護の基本の「き」は、ご本人の話を「事実」として受け入れることです。話が事実とは異なっていても、その方にとっては「真実」です。だから、決して否定せず、「そうね」と肯定することが大事です。

介護を続けていると、暴言や傷つく言葉を吐かれたり、あたられたりすることも珍しくありません。そのようなとき「ダメ」とか「やめて」とか、頭ごなしに叱る言葉を口にしてしまいがちですが、それも避けなければなりません。

攻撃的な態度をとるときは、ご本人も「思うように言葉が出てこない」「意思が伝わらない」「ばかにされているのではないか」などと感じており、もどかしく、いらだっています。ですから、そこはやさしく受け流して、どうすればもどかしさ、いらだちが和らぐのか、原因はどこにあるのか、その方の立場になって考えてみましょう。

態度が収まらないときは、少しの間、離れて様子を見るのも一つの案です。時間をおくことで、気持ちが落ち着いてくることもあります。便秘や脱水など、体調の悪さからイライラしていたり、怒りっぽくなったりしていることもあるので、こうした態度が長く、繰り返し続くようなら、一度、主治医や看護師、介護士などの専門家に相談してみてください。

Q.認知症になるとなぜ入浴や歯磨きをしたがらないの?
A.感覚が鈍くなる、おっくうになるなど理由は複数あります

認知症の方によくみられる症状の一つが、「お風呂に入りたがらない」「歯を磨きたがらない」などです。「今まで身ぎれいにしていたおばあちゃんがなぜ?」と、戸惑う家族もいます。

実は、こうした症状が生じる原因は一つではありません。抑うつ症状から入浴や歯磨きがおっくうになるとか、記憶障害から歯を磨いた(入浴した)つもりでいるとか、感覚に対して鈍くなっていて、においやベタベタを不快に思わなくなっているとか、そういった要因が複数重なっていることが多いのです。

ですので、介護する側もその方が「なぜ、そうなっているのか」という理由に沿ってケアすることが必要になってきます。

Q.夜中の徘徊をやめてもらうことはできますか?
A.日中にからだを動かすことなどで改善が可能です

夜の徘徊は、昼夜逆転の生活などが背景にあることが多いので、昼間は起きてからだを動かす、太陽の光を浴びることが効果的です。また、夜間の騒音などで不安が高まり、じっとしていられず動き回ってしまうことがあるので、安心して眠れる環境を整えることも大切です。

トイレへの行き方をわかりやすくすることで改善する場合もあります。徘徊には意味や目的があるもの。「トイレに行く途中で、場所や何をするか忘れてしまった」という例もあります。ドアに「トイレ」と書いた紙を貼る、ビニールテープで道筋を床に貼る、トイレに行く廊下の照明をつけておくなどの対処をしておくとよいでしょう。

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