役所への申請、かかりつけ医探し…診断後にまずやるべきことは?

まず何をすればよいのか

認知症と診断を受けた後、家族や周囲の人が上手に介護を進め、適切に対応するために、まず何をすればよいのか。そのポイントを整理した。

認知症と診断された人がひとり暮らしなのか、それとも、家族と同居しているのか――。この違いにより、家族が考えるべきポイントは大きく異なる。

ひとり暮らしの場合、生活の場をどこにするかを決めるのが最優先だ。選択肢は、「ひとり暮らしを続ける」「家族と同居する」「適切な介護施設に入る」という3つに分けられる。八千代病院(愛知県安城市)認知症疾患医療センター長の川畑信也医師は次のように話す。

「ひとり暮らしを続けるならば、毎日きちんと食事がとれ、身辺を清潔に保ち、身の安全が確保できるよう、家族ら周囲の人が介護支援態勢をつくる必要があります。認知症になると、薬の飲み忘れや飲み間違い、飲んだことを忘れてまた服薬するといったトラブルが起きやすく、薬袋ごとなくしてしまうこともあります。周囲のだれかが服薬管理、服薬の介助をする必要もあります」

頼れる家族や親族が近くにいなければ、まずは居住するエリアにある地域包括支援センターや、民生委員の力を借りるのが得策だ。

介護は分担、サービスも活用

家族と同居している場合、中心になって介護にあたる人を決めることが肝心だ。ほかの家族や周囲の人に介護支援を求める際の交渉役にもなる。

「しかし、その人だけに介護を任せきりにすると、かかる負担が大きくなりすぎます。主な介護者以外に同居の家族がいるなら、家族全員で話し合い、日常の介護を分担することが大事です」(川畑医師)

家族が無理なく介護を続けていくには、公的な介護サービスの活用も欠かせない。認知症になった人が公的介護保険で使えるサービスには、自宅に訪問を受けて利用するもの、施設に通って受けるもの、施設に入所するものなどさまざまある。それらを使うためには、要介護認定を受けることが大前提になる。認定された要介護状態の区分により、利用できるサービスの範囲も異なる。

「申請から認定までに約1カ月はかかります。介護者が急病になったり冠婚葬祭が生じたりして、ショートステイ(短期入所)を利用したいと思っても、本人が要介護認定を受けていないと使えません。介護保険サービスを使う予定がなくても、認知症と診断された時点で、早めに認定を受けておくのが賢明です」(同)

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