認知症のリスク たばこやうつ病も注意

リスク4 脂質異常症

脂質異常症とは、血液中のコレステロールや中性脂肪などの脂質が基準値より多い状態を言います。脂質異常症は動脈硬化の原因になり、心臓や脳の血管に障害が起こりやすくなるため、とくに中年期の脂質異常症は認知症のリスクになり得ると里医師は指摘します。

リスク5 脳梗塞

高血圧や動脈硬化などにより脳の血管が詰まる「脳梗塞」も、認知症発症のリスクと考えられます。血管が詰まり、必要な栄養や酸素が十分に送られないことで脳の神経細胞がダメージを受け、認知症発症につながることが考えられます。

リスク6 頭部外傷

過去に転倒や交通事故、スポーツ時の事故などにより頭部外傷の経験がある人は、認知症の発症リスクが高まるとされています。ケガなどで外傷にとどまらず脳にダメージを受けたことで起こる「高次脳機能障害」のリスクも高まります。
「高次脳機能障害は、認知症とは異なり、日常生活に支障がない程度にまで改善することも多くあります」(新井医師)
しかし、高次脳機能障害が認知症につながる可能性もあるため、頭部外傷の原因となる事態を避けるよう注意しましょう。

リスク7 喫煙

喫煙は、肺がんなど呼吸器の病気だけでなく、動脈硬化や糖尿病、心筋梗塞、脳卒中などさまざまな病気と関係しています。これらの病気は喫煙により血管が収縮し、血液の粘度が高まり血流が低下することに起因します。末梢にある細胞に新鮮な酸素と栄養素が十分に届けられなくなり、脳の血管に障害が起こります。それにより、脳の神経細胞がダメージを受けることで認知症発症のリスクが高まると考えられています。
「喫煙者は、非喫煙者の1.5倍、認知症の発症リスクが高まるという報告があります。認知症予防のためだけでなく、肺がんや心臓病など生命に関わる病気の予防のためにも、禁煙することをおすすめします」(新井医師)

リスク8 うつ病

新井医師は、うつ病が認知症発症のリスクになると話します。
「海外の研究では、うつ病があると認知症の発症リスクが2倍になるという報告もあります。認知症では、脳の海馬という部分の萎縮や、アミロイドβというたんぱく質がたまってできる老人斑、免疫や神経の障害などがみられます。うつ病になると、これらが起こりやすくなり、認知症につながると考えられています」

あわせて読みたい

この記事をシェアする