レビー小体型認知症 幻視、手足の震えなどの症状に注意

「レビー小体型認知症」脳の萎縮は目立たない

アルツハイマー型認知症、血管性認知症のほかに多いのがレビー小体型認知症です。レビー小体とは、もともとパーキンソン病の患者の脳幹で発見された異常たんぱく質です。パーキンソン病の場合、レビー小体は脳幹のみに発生しますが、大脳皮質に発生したり広がったりすると、神経細胞が壊されて認知症となります。

脳全体の萎縮は軽いですが、パーキンソン病特有の「筋肉がこわばる」「手足が震える」「動作が遅くなる」などの症状(パーキンソニズム)が出やすいです。最初はパーキンソン病と診断され、その後レビー小体型認知症とわかるケースも少なくありません。

また、ありもしないものが見える「幻視」が初期の段階で表れます。「部屋のすみに人がいる」「かわいいネコがいるね」など、具体的なものがしっかり見えるという特性があります。

レビー小体型認知症は記憶障害があまり目立たないので、初期の段階で気づくためにはパーキンソニズムや幻視に注目する必要があります。

 ほかにも、夢を見ているときや寝入りばなに大声で叫んだり、暴れたりする「レム睡眠時行動障害」が表れることも多いです。自律神経に関わる症状も出やすいので、めまいや発汗、排尿障害などが出ることもあります。

幻が見えることを否定せず受け入れる

アルツハイマー型認知症に使う薬(アリセプト)がレビー小体型認知症でも保険適用になり、症状を落ち着かせる効果があります。パーキンソニズムの改善には、抗パーキンソン病薬を使用します。
最初に幻視が出ると、家族はとても驚きますが、頭ごなしの否定は禁物です。「同意も否定もせず、『そうなんだ、ネコが見えるんだね』と本人の言葉を受け入れる姿勢を示すことで、治療やかかわりがスムーズにいくことも多いものです」(日本医科大学武蔵小杉病院認知症センター部長の北村伸医師)

POINT

パーキンソニズムや幻視が特徴的な症状。

睡眠障害が出やすく、レム睡眠時に暴れることも。

記憶障害は軽いので他の症状で気づきたい。

〈つぎを読む〉前頭側頭型認知症とは

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